キョン「もう我慢の限界だ! ……漏れそう」その1

***
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2009/10/27(火)
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:26:15.66 ID:VuKVBoDG0
キョン「昼に食ったエビフライが痛んでいたんだろうか……?」





3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:29:30.65 ID:VuKVBoDG0
ハルヒ「ねえキョン。さっきから震えてるけど、どうかしたの?」

キョン「え? 別に?」

ハルヒ「別にってことないでしょ。具合悪いの?」

キョン「そんなことないし! 誰もウンコを我慢してなんかいないし! 放っておいてくれ!」

ハルヒ「……あ、そう」




4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:35:43.54 ID:VuKVBoDG0
くそっ。強がるべきではなかったか?

だが、どうやってトイレに行けばいいんだ!

まだ五時間目の授業が始まったばっかりだ。
あと四十分間も我慢できるのか?

マジで漏れそうだ……。

だが、間違ってもここで教師に「トイレ行きたいんですけど」なんて言っちゃ駄目だ!

そのことは小学校で学んだ。
授業中にトイレに行ったせいで、ずっといじめられてきたんだ。

二度と思い出したくない小学生時代と同じ轍を踏むわけにはいかない!

頑張れ俺!
きっと俺なら我慢できる!




6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:38:39.24 ID:VuKVBoDG0


ぷーっ。


ハルヒ「……ねえ、キョン」

キョン「何だ?」

ハルヒ「今の音、何?」

キョン「音って、何が?」

ハルヒ「今、あんた、オナラしたよね?」

キョン「してねえし! 授業中にオナラなんてするわけないじゃん!」

ハルヒ「でも、臭いんだけど……」

キョン「ああ、そういう魂胆か。本当はハルヒ、お前がオナラしたんだろう?
    その罪を俺になすりつけるつもりだな!?」




7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:42:44.40 ID:VuKVBoDG0
ハルヒ「はあ? 私がオナラなんてするわけないでしょ!」

キョン「俺だってしてないし!」

ハルヒ「じゃあ、誰なのよ」

教師「こらそこ! 後ろの方、うるさいぞ!」

キョン「……すみません」

ハルヒ「(小声で)本当にあんたじゃないの?」

キョン「断じて違う」

ハルヒ「……そう。疑ったりして悪かったわ。この話は、もうこれでやめましょう」


よっしゃああああああ!

とりあえず、咄嗟にハルヒに罪をなすりつけようとしたおかげで、
オナラの犯人が俺だということがバレずにすんだぜ!

だが、問題はここからだ。

ハルヒは既に、俺を疑い始めている。

これ以上不審な挙動を見せたら、こいつウンコしたいんじゃね? と思われてしまう!




8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:46:03.64 ID:VuKVBoDG0
ああ、それにしても、オナラなんてするんじゃなかった……。

どうして我慢できなかったんだ俺。

これじゃあ、
「先生。気分が悪いんで保健室に行ってきます」
と教室を抜け出してトイレに直行する作戦を実行することもできないじゃないか。

今さら「保健室」なんて言っても、信じてもらえるわけがない。

どうせトイレだろ……って思われちまう。

やっぱり、オナラをしてしまう前に、保健室作戦を実行するべきだったか。
今となっては後の祭りだ。
そのことは考えないようにしよう。

保健室作戦は諦めて、早く次の作戦を考えなければ!




9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:50:01.63 ID:VuKVBoDG0
うっ……。

腹部の痛みが、尋常じゃないレベルに達してきた。

これは無理だ。
あと38分も我慢できるわけがない。

何とかして自然に教室を抜け出して、トイレに行く方法を考えないと。

ああ、避難訓練でもあればなあ……。

待てよ? 避難訓練? その手があったか。

非常ベルを鳴らせばいいんだ。
いやしかし、非常ベルは廊下にしかない。
教室の後ろの方の席にいたまま鳴らすのは不可能か……。

いや、その応用を考えるんだ。

爆破予告というのはどうだろう?

『この学校に爆弾を仕掛けた。あと十分で爆発する』
という電話があれば、学校側は生徒を避難させようとするんじゃないだろうか?




11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:53:49.32 ID:VuKVBoDG0
爆破予告。

もう俺に残された手段は、それしかないのかもしれない。

授業中にトイレに行った男。
と、
自分の学校に爆破予告を出した男。
の二者択一なら、俺は後者を選ぶ!

とりあえず教師から見えない位置で、携帯を開いて……。


うおおっ! 俺は馬鹿か!

自分の学校の電話番号なんて登録してるわけないじゃん!

くそっ。貴重な時間を、また無駄にしてしまった。

授業が終わるまで、残り35分か。
絶対我慢できない。

直腸が破裂するのと、授業中にトイレに行くのと、どっちが恥ずかしいだろう?




12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 04:57:47.57 ID:VuKVBoDG0
あっ……。
また波が来た。

さっきは油断して、オナラをしちまったからな。
今度こそ我慢を――いや無理だ。
やっぱりオナラを出すしかない。

しかし、音を出すのは駄目だ。
何とかして、すかしっ屁にしないと。

俺ならできる! ちゃんとすかしてみせる!


ぷっ。


駄目じゃん俺!

ハルヒ「……キョン」

キョン「またオナラの音が聞こえたな。犯人は誰だよ、まったく」

ハルヒ「あのさあ……」

キョン「おい谷口! お前、オナラしただろう!?」




13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:01:39.79 ID:VuKVBoDG0
谷口「はあ!? 藪から棒に、何だよキョン」

キョン「谷口の癖に藪から棒にとか小難しい言葉使うんじゃねえ!
    お前、神聖なる教室でオナラをしただろう!」

谷口「してねえし」

キョン「嘘つくんじゃない! おいハルヒ! お前もオナラの音を聞いただろう?」

ハルヒ「聞いたけど……」

キョン「谷口の席の方から聞こえたよな?」

ハルヒ「まあ、前の方から聞こえたのは事実だけど……」

教師「またお前か! いい加減に静かにしろ!」

キョン「でも先生、教室でオナラをした奴がいるんですよ!?」

教師「オナラくらいいいじゃないか」

キョン「そんなわけにはいきません! 同じ教室にいる我々は、
    強制的にそいつの腸内の臭いを嗅がされることになるんですよ!」




16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:07:53.20 ID:VuKVBoDG0
どうして俺は自ら墓穴を掘ってしまうんだ。

しかし、探偵役を演じている限りは、
俺が犯人ではないかという疑いが向けられることはないはずだ。

と、思いたい。


教師「分かった、分かった。窓を開けろ。それでいいだろ?」

キョン「……分かりました。とりあえず、それでいいです」

俺は窓を開けた。

ふう。これで、オナラの臭いは消えるはずだ。
臭いさえ消えれば、ハルヒも俺に対する疑いをそのうち忘れるだろう。

それより、早くトイレ以外の理由で教室を出る方法を考えないと……。

そうだ!

鼻血だ! それならウンコよりは恥ずかしくないし、自然に出られる!




18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:12:03.57 ID:VuKVBoDG0
だがしかし、自然に鼻血を出すのも意外と難しいんだよなあ。

鼻をほじったからと言って鼻血が出るとは限らないし、
何より、授業中に鼻をほじっているところを見られるのは、
ある意味ウンコより恥ずかしい。

まずは指で鼻の下をこすってみるか。
……駄目だな。
この程度では鼻血は出ないか。

さりげなく机に突っ伏し、その状態で腕に鼻をぶつければ――。

痛いだけだった。
鼻血なんか出ないじゃないか。

エロいことを考えると鼻血が出るというのは、嘘だって知ってるし……。

最初の考えに戻って、鼻に指を入れ、爪で粘膜を傷つけるしかないか。

問題は、いかにして自然に、鼻に指を入れるかだな。




19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:17:02.57 ID:VuKVBoDG0
そうこうしているうちに、授業も残り30分を切ったか。
意外と我慢できそうな気が――いやいややっぱり無理でした。

とりあえず、消しゴムを落として、それを探すふりをしながら鼻に指を突っ込めば、
角度的に見られる心配はないだろう。

よし、その作戦で行くか。

まずは、さりげなく消しゴムを落として――。

隣の席の奴「はい」

キョン「あ、ありがとう……」

拾うんじゃねえ!
空気読めよ!
何で俺が消しゴム落としたのか、察してくれよ!

もういい!

机に突っ伏して寝てるふりをしながら、見えないように鼻に指を入れるしかないか。

教師「おいおい。五時間目だから眠いのは分かるが、ちゃんと目を醒ませよ」

ちくしょう! 馬鹿教師め死んじまえ!




20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:20:16.19 ID:VuKVBoDG0
いや待て。
これは願ってもない展開だ。

キョン「昨日あまり寝てなくて……」

教師「言い訳にならんぞ」

キョン「ちょっと顔を洗ってきてもいいですか?」

よし、これなら自然に教室を出て行けるぞ!

教師「馬鹿言うな。眠いなら、その場で立ってろ」

キョン「……マジですか?」

教師「マジだ。早く立て」

え。
何この空気。
冗談じゃなくて、本当に立たなきゃいけないの?

うおおっ。
椅子を後ろにズラしただけでも、振動で腹に刺激が行く。

座っている状態でも苦しかったのに、立ってると余計に苦しいし……。




21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:20:56.36 ID:rwtE6dV0O
キョンアホスw




22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:26:29.40 ID:VuKVBoDG0
教師「背筋を伸ばして、シャキッとしろ」

キョン「はい……」

背筋を伸ばせとか、俺に死ねって言ってるようなもんだぞ。

いいからてめえは授業に集中してろよクズ教師が。

こいつ、絶対俺がウンコしたいの分かってて意地悪してるだろ。
ちくしょうちくしょう。
今度お前の家に忍び込んでシャンプーを脱毛剤と摩り替えてやろうか!

っていうか、またオナラが出そうだし!

だが、今回は窓が開いているから、前回よりは臭いは目立たないはずだ。
問題は音だな。

ちゃんとすかすことができるかどうか……。
そこに、これから三年間の俺の高校生活の全てがかかっている!

ええい、いくぞ!

……やった、成功した。音が出なかったぞ!

でも、何か変だな。

まさか、これって――。




23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:28:06.47 ID:VuKVBoDG0
ヤ バ イ 。


漏  ら  し  た  。


ウンコを漏らした。
授業中に。
立たされている状態で。
真後ろにはハルヒがいるのに。
高校一年生の初夏なのに。




27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:30:55.13 ID:VuKVBoDG0
終わった。
人生終わった。

いやいやいやいやいやいやいや。

待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て。

まだ終わったとは限らないぞ。

現に、誰もまだ俺がウンコを漏らしたことに気付いてないじゃないか。
音はしなかったし、量も少なかったし、意外といけるんじゃないのか?

窓が開いているから、臭いも少ないはずだし――。


国木田「ねえキョン。ちょっと寒くなってきたから、窓閉めてくれない?」

キョン「くにきだああああああああああああ!」

国木田「え、何?」




29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:33:28.78 ID:rwtE6dV0O
キョンwwwwwww




30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:35:41.51 ID:VuKVBoDG0
落ち着け。
落ち着くんだ俺。

大声を出してはいけない。

腹に負担がかかるし、何よりも目立つ。

いま目立つのは致命傷だ。

キョン「いや……何でもないんだ」

国木田「そう。じゃあ、早く窓を閉めてよ」

窓を閉めるわけにはいかない。
絶対にだ。

窓を閉めたら、ウンコの臭いが教室中に充満して、
今度こそ犯人探しに発展するに決まっている。

キョン「あー……俺は暑くて暑くて死にそうだから、窓を閉めたくないんだが」

国木田「僕、ちょっと風邪気味なんだけど」

谷口「おいキョン。意地悪なこと言ってないで、さっさと窓を閉めてやれよ」

意地悪してるのはお前らの方だ!




32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:38:06.39 ID:rwtE6dV0O
もう…楽になれ…




33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:39:52.46 ID:VuKVBoDG0
キョン「寒いなら服をもう一枚着ればいいだろ」

国木田「まだ夏服じゃないか」

キョン「体操服があるだろ? 今日の二時間目は体育だったし」

国木田「体操服は半袖半ズボンだから、着替えたら余計に寒くなっちゃうよ」

キョン「制服の下に体操服を着るんだよ」

国木田「ああ、なるほど。でも今は授業中だから」

くそっ。
国木田のくせに、今日はやけに突っかかってくるじゃないか。

いや待て。
災い転じて福となすということわざを思い出せ!

この状況を最大限に有効活用するんだ!

キョン「先生。国木田が制服の下に体操服を着たいって言ってるんですけど」




36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:44:09.83 ID:VuKVBoDG0
教師「またお前か。着替えたいなら着替えればいいじゃないか」

キョン「いえ、俺じゃなくて国木田が着替えたいんです。
    でも、今は授業中ですから、トイレで着替えた方がいいかと思って。
    それで、俺も付き添いに――」

国木田「僕はそんなこと言ってないよ。ただ、窓を閉めて欲しいだけ」

教師「窓を閉めろ」

キョン「でも、あの――」

教師「早く閉めろ」

キョン「はい……。あの、もう目は覚めたんで、座ってもいいですか?」

教師「分かった、分かった。座ればいいから、窓を閉めろ」

キョン「……はい」

もうどうにでもなれ。

とりあえず、ズボンが染みになったところをハルヒに見られないように、座らないとな……。

って、俺は馬鹿か!
座ったら状況が悪化するじゃないか!




37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:45:29.00 ID:Ch9b2eAx0
高校ならちょっとトイレ行って来ますぐらいいいだろうにw
次の日になったらみんな忘れてるだろうし




38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:51:28.04 ID:VuKVBoDG0
座るとはどういうことだ?

それは、パンツと尻の間にある物体に体重をかけて引き伸ばすということに他ならない!

体重をかけたらどうなる?
水っぽいウンコはパンツを貫通し、ズボンに染みができる。

臭いもひどくなる。
言い逃れができなくなる。

座っちゃ駄目だ!

キョン「先生、すみません。やっぱり、また眠くなってきたんで、立っててもいいですか?」

教師「お前なあ、いい加減にしろ! どれだけ授業を妨害すれば気が済むんだ! 早く座れ!」

キョン「はい……」

こうなったら――。

空 気 椅 子 だ 。

それしかない。
授業が終わるまでの20分ちょっとの間、空気椅子をして持ちこたえるんだ!




39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:54:20.68 ID:rwtE6dV0O
どんどん状況が悪くww
素直に便所池wwww




40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 05:56:22.47 ID:VuKVBoDG0
よし、とりあえず、数ミリだけ隙間を残して、座ったように見せかけることができたぞ。

後は、少しでも長く、窓を開けた状態を保たないと……。

国木田「ねえキョン。座ったんだから、早く窓を閉めてよ」

谷口「おい涼宮、お前が閉めてやれよ」

ハルヒ「何で私が……。まったくもう、しょうがないわね」

こんなときに限って、何でハルヒは素直に言うことを聞くんだよ!
お前いつもとキャラ違うじゃん!
絶対に谷口の言うことなんて無視するタイプのキャラじゃん!
何で窓を閉めちゃうんだよこの野郎!
さてはお前ら、グルになってるな?
みんなで共謀して俺をいじめて楽しんでるんだろ?
そうか分かったぞ!
昼休みに弁当を食ってるときに、
谷口か国木田のどちらかが俺の弁当に下剤を仕込んだんだろ!?
ハルヒの指示か!? そうなのか!?
みんなで俺がウンコを我慢してるところを見て楽しんでたんだろ!
そうかそうかお前らはそんな奴らだったのか死ねよちくしょうおおおおおおおおおお!




41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:01:21.38 ID:VuKVBoDG0
やべえ。

まだ1分も経ってないのに、もう空気椅子をしてるのが苦しくなってきた。

空気椅子ってこんなにキツかったっけ?

ああ、そうか。
筋肉が肛門に集中してるから、腹筋に血液が集まらないのか。

っていうか、この体勢苦しすぎる。
腹に力を入れたらウンコが出そうになるのは、
小学生でも知ってることじゃないか。

ああどうしよう。
涙目になってきた。
高校一年生にもなってマジで泣いてるよ俺。

あと20分か……。

もう嫌だ。死にたい。

ハルヒ「先生!」

突然、ハルヒが手を挙げた。
ハルヒ。お前はいったい何をしようとしているんだ……?




44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:07:13.10 ID:VuKVBoDG0
キョンがウンコを漏らしました!
とでも言うつもりか?

ああ、言いたければ言えばいいさ。
そうして俺はウンコマンという渾名を付けられ、
学校裏サイトにウンコを漏らしてる画像を曝され、
学校中から白い目で見られるんだ。

母親には、
『高校生にもなってウンコを漏らすなんて!』
って怒られるんだ。

妹には、
『お兄ちゃんのせいで私までいじめられてるんだよ!』
って泣かれるんだ。

谷口や国木田も、もう俺と弁当を食べてくれないだろう。
一人ぼっちになった俺は、毎日昼休みは便所飯になるんだろうなあ。

遠足のときは、
『こいつウンコを漏らすかもしれないから前の方の補助席にしようぜwww』
って言われるんだ。

修学旅行のときには、
『ウンコ漏らすかもしれない奴と同じ班なんて絶対嫌だしwwww』
って避けられるんだ。

そして自然と不登校になって……。人生終わった。
さあ、ハルヒ。
もう死刑執行のボタンを押してもいいぞ。心の準備はできたから。




45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:11:40.01 ID:VuKVBoDG0
教師「どうした?」

ハルヒ「気分が悪いから、保健室に行きたいんですけど」

ハルヒ……?

教師「分かった。ええと、このクラスの保険委員は――」

ハルヒ「付き添いは、キョンでいいです」

ハルヒ!
お前って奴は……!
俺がウンコを漏らしたことに気付いて、救いの手を差し伸べてくれたんだな……?

教師「ああ、そうか。まあ、こいつはうるさいし、ちょうどいいか。行ってこい」

ハルヒ「さあ、キョン。早く行きましょ」

どうしよう。
何か感動して泣けてきた。
ハルヒがこんなにいい奴だったなんて。

俺はハルヒに手を引っ張られた。

――え。
ちょっと待て。
そんなに強く引っ張るなよ。
今の俺は普通の状態じゃないんだぞ。
空気椅子をしていたせいで、脚に力が入らないんだぞ。
そんなに強く引っ張ったら――。




46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:13:06.21 ID:Ch9b2eAx0
あーw




47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:13:42.59 ID:rRcAQBmi0
ああ・・・・




48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:16:59.40 ID:VuKVBoDG0
俺は、脚に力が入らず、倒れた。

前向きに。

その方向には、斜め後ろの奴の机があった。
俺の腹が、その机の角に当たる。

今までの人生で経験もしたことがないような勢いで、
ウンコが漏れた。

音もあり得なかった。
きっと隣のクラスまで聞こえただろう。

それだけじゃない。
ウンコだけじゃなかったんだ。
オシッコまで漏らしてしまったんだ。

水のしたたる音が聞こえた。
ズボンが熱くなる。

一瞬の間を置いて、教室の中がパニックになった。

当事者であるはずの俺だけが、声も出さずに放心していた。




49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:17:09.82 ID:B9qtY5VsO
やってもうたー!




50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:20:16.88 ID:VuKVBoDG0
谷口「漏らしたぞ! キョンがウンコと小便を漏らしたぞ!」

谷口が大声で実況している。
隣のクラスどころか、学年中に筒抜けだろう。

ハルヒ「いやあっ! 触んないでよ!」

自分から手を握っていたくせに、ハルヒは乱暴に俺の手を払った。

支えを失った俺は、そのままの状態で倒れた。
床にできていた水溜りの中に、俺は体ごと突っ込んだ。

キョン「……あは」

もうね。
笑うしかないよね。

キョン「あはははははははははははははは!」




56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:28:49.39 ID:VuKVBoDG0
しばらくそのままで待っていなさい?
それ、俺に向かって言ってるの?

教師は本当に、教室から逃げていった。

俺、全身がウンコとオシッコで汚れてるんだぜ?
この状態で岡部が来るのを待てと?

まあ、お腹の中のものはあらかた出しちゃったから、
もうトイレに行く必要はないけどね。

でも放置プレイはないだろ。

俺はゆっくりと立ち上がった。

国木田「ひぃっ!」

国木田は恐れをなしたように、俺から距離を取った。

もはや国木田にとっては、俺は友達なんかじゃないんだろうな。
ただのウンコを漏らした男子高校生に過ぎないんだろうな。

いいよ。
分かるよ。
俺だって、例えば谷口とかが教室でウンコを漏らしたら、
同じ反応を取っちゃうよ。

だから、俺は国木田を許すよ。
とにかく、道を開けてくれ。




58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:31:18.50 ID:I4fT5EX/0
何かを悟ったキョンwwwwwwwwwww




60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:32:54.62 ID:VuKVBoDG0
国木田「うわああああああっ! 来ないでよ!」

国木田が大声を上げながら、逃げた。

教室の戸は閉まっていた。
廊下に避難した生徒達が閉めたのだ。
俺のウンコとオシッコの臭いを嗅ぎたくなかったからだろう。

俺は、戸に手を伸ばした。

谷口「おい、お前、汚い手で戸を触るんじゃねえよ!」

お前、か。
もうニックネームですら呼んでくれないんだな。
俺にはもう、そんな価値はないんだな。
あのニックネームは嫌いだったけど、それでも、
お前なんて呼ばれるよりはマシだったと、今になって思う。

キョン「じゃあ、開けてくれ」

谷口を振り返ると、俺が歩いた場所には、ナメクジが這ったような跡が残っていた。
うわあ、マジで汚ねえ。

クラスメートにこんな奴がいたら、俺なら徹底的にネタにするね。
それが今の俺。

あはははははははははははははは!




63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:40:39.41 ID:VuKVBoDG0
谷口「俺が、教室の戸を開けなきゃいけないのか?」

キョン「だって、お前は俺に戸に触れて欲しくないんだろ?」

谷口「そりゃそうだ」

キョン「なら、お前が開けるしかない。論理的帰結。分かる?」

谷口「ああ、そうだよな……」

谷口は慎重に足元を見ながら、俺の方へ近寄ってきた。

そして――。
俺は、汚物にまみれた手を、谷口の方へ差し出した。

谷口「うわっ!」

俺の突然の行動に驚いた谷口は、ナメクジの跡を踏み、足を滑らせた。
谷口は尻餅をつく。
ナメクジの跡に向かって。

キョン「あはははははははははははははは!」

谷口「くそっ、汚ねええええ! 憶えてろよ!」

谷口は捨て台詞を吐きながら、教室の戸を乱暴に開けて飛び出していった。




65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:46:38.68 ID:VuKVBoDG0
男子A「おい、ウンコ野郎が来たぞ!」

開いた戸の近くに俺が立っていることに気付いた男子Aが、
大声で他の生徒達に知らせる。

おそらく、この男子Aは見張りをしていたのだろう。

教室からすぐ外の廊下には、女子は一人も残っていなかった。
別の教室か、階段あたりに避難しているのだろう。

俺が教室から出ると、男子Aも走って逃げていった。

俺は肩を落として廊下を歩く。
ズボンが脚にまとわりついて、歩きにくい。
ああ、俺はまるで苦行僧だ。

他の教室の戸が開いて、俺を凝視している。
みんな、口々に臭いとか汚いとか叫んでいる。
もう授業にならないのだろう、教師達も生徒を止めようとはしなかった。
他の教室の近くに行くふりをすると、慌てて戸を閉めるのが愉快だ。

まだ五時間目は終わっていない。

五時間目が始まったばかりのときは、
まさかこんなことになるなんて思ってなかったのに。

あの頃に戻りたいぜ。




66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:48:24.83 ID:Ch9b2eAx0
このキョン凄みを増してきたな。貫禄が出たっていうか・・




70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:53:57.52 ID:VuKVBoDG0
俺は男子トイレを目指していた。

ずっと行きたくてたまらなかった場所だ。

もう便意はないが、それでも男子トイレに行きたかった。

トイレに行けば、こんな臭いを発していてもさほど不自然ではない。
水も石鹸もある。
個室もある。
そして何より、一人になれる。

そうだ。

俺はずっと、一人になりたかったんだ。

もうすぐ、願いが叶うはずだ。

ふと、群衆の中に、見覚えのある生徒を見つけた。
古泉だった。

古泉は、道端に放置された犬の糞を見るような目つきで、俺を見ていた。




72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 06:58:43.46 ID:VuKVBoDG0
キョン「古泉……」

俺は無意識に、古泉を呼んでいた。

しかし、古泉は見事に無視をした。
他人のふりをした。
同じ部活のメンバーだと他の生徒に知られるのを恐れているような様子だった。

そうかそうか。
お前がそのつもりなら、こっちにも考えがあるぞ。

キョン「古泉。俺、ウンコ漏らしちゃったぜ」。オシッコも。凄いだろ?

古泉は相変わらず無視している。

古泉って誰ですか? って顔をしている。

キョン「ほら古泉、ハイタッチしようぜ!」

俺は手を振り上げた。
モーゼの十戒のように群集が割れる。

古泉「俺に近寄るんじゃねえ!」

古泉は近くにあった誰かの鞄を、俺に向かって投げつけた。
いつもとキャラが違った。

古泉。もう敬語キャラはやめたのか。
俺も他人を見下すキャラは引退みたいだから、お互い様かな。




75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:03:36.42 ID:VuKVBoDG0
もういい。古泉にはもう何も期待しない。
俺は泣きながら男子トイレを目指した。
誰かの視線を感じて顔を上げると、長門を見つけた。

長門はいつもと同じ無表情で、俺を見ていた。

キョン「長門……」

長門は古泉と違って、俺を無視しなかった。

長門「今日のあなたは、いつもと様子が違う」

キョン「そうなんだよ。俺、ウンコ漏らしちゃったんだよ」

長門「ウンコって何?」

キョン「もしかして、長門はウンコしないのか?」

長門「しない」

キョン「そうかそうか。あんなもん、しなくてすむなら、しない方がいいぞ」

長門「そう」

キョン「長門にお願いがあるんだが、俺がウンコを漏らしたという事実を、
    なかったことにしてくれないだろうか?」

長門「世界を改変して欲しい、ということ?」

キョン「頼む。一生のお願いだ!」




78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:11:22.54 ID:VuKVBoDG0
長門「それはできない」

キョン「できない……だと?」

長門「そう」

キョン「何でできないんだよ!」

長門「私の役目は、観測だから」

キョン「でも、俺が朝倉に襲われたときは助けてくれたじゃないか!」

長門「あのときは特別。朝倉は私のバックアップだったから私に責任があった」

キョン「だけど、ハルヒが世界を再構築しようとしたときも、ヒントをくれただろ?」

長門「あくまでもヒントをあげただけ。それ以上のことはしてない」

キョン「ヒント程度のことでもいいから、この状況を何とかしてくれ!」

長門「今回、あなたが教室でウンコを漏らしたことにより、涼宮ハルヒに異変が起きた」

キョン「ハルヒに……? まあ、自分と手を繋いでる奴がウンコ漏らしたら、誰だってそうかもしれないけど」

長門「非常に興味深いデータが取れた。私は、今後も涼宮ハルヒを観測し続けなければならない」

キョン「俺よりもハルヒの方が大事なのか……?」

長門「そう」




82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:16:52.07 ID:VuKVBoDG0
キョン「長門って……そんなに冷たい奴だったのか」

長門「私は情報統合思念体だから、体温は低い」

キョン「そういう意味の冷たいじゃないんだが……」

長門「もう行っていい?」

キョン「行くって、どこに?」

長門「今はまだ授業中」

キョン「まあ、そうだけど……」

長門「頑張って」

キョン「ああ、頑張るよ……」


長門が冷たかったことがショックだった。

長門は俺のことが好きなんじゃないかとか自惚れていた自分が恥ずかしかった。
いや、もしかすると、本当に、長門は俺を好きだったのかもしれない。

しかしそれは、俺がウンコを漏らす前の話だ。
ウンコを漏らす前と後で、俺は違う人間になってしまったのだ。

長門は、そのことを教えてくれた。
ありがとう、長門。
きっと、これからは、目も合わせてくれないんだろうな……。




83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:20:32.33 ID:xGYDx2QgO
人間うんこ一つでここまで堕ちるのか…




85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:21:54.83 ID:VuKVBoDG0
長門に見捨てられた俺は、その場にうずくまり、泣き出した。

もう嫌だ。
本気で死にたい。
消えたい。
誰か、俺を殺してくれ。

岡部「キョン!」

担任に呼ばれた。
体育の授業中だったらしく、岡部はジャージ姿だった。
あの教師に呼ばれて、慌てて駆けつけたのだろう。

キョン「岡部先生……。今は一人にしてください」

岡部「何を言ってるんだ。さあ、こっちに来なさい」

俺は岡部に手を引っ張られた。

キョン「触らないでください。汚いですよ」

岡部「いいから来い!」

俺は強引に岡部に手を引っ張られた。
ハンドボール部の顧問らしい、ごつごつとした、男らしい手だった。




88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:28:20.81 ID:VuKVBoDG0
俺が連れて行かれたのは、プールだった。
ちなみに、俺は上履きのままで外に出た。

今日は気温が低いので、プールは使っていなかった。

岡部はプールのシャワーを出した。

岡部「ポケットに携帯とか財布があったら、出しておけ」

キョン「はい……」

俺はプールサイドに携帯と財布を置いた。
どちらもひどく汚れている。
財布はともかく、携帯はもう壊れているかもしれない。

岡部「今、シャンプーと石鹸を持ってきてやるから、先にシャワーを浴びてろ」

キョン「どうも……」

岡部が走り去ると、俺は恐る恐るシャワーに近づいた。




90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:34:23.79 ID:VuKVBoDG0
シャワーの水は、とても綺麗だった。
今日は曇りなのに、うっすらと虹ができていた。

指先で水に触れてみる。
岡部が気を遣ってお湯も少し出してくれたらしく、
それほど冷たくはなかった。

ああ、水というのは、こんなにも綺麗なのか。

俺のように汚れきった人間が、水を汚してもいいのだろうか。

そんなことを考えながら、上履きと靴下を脱いだ。
他の服は着たまま、シャワーに飛び込んだ。

全身が清められていくように感じた。

しばらくして、岡部が戻ってきた。
俺は小さいシャンプーと石鹸を手渡された。

キョン「もしかして、これ、先生の私物なんじゃ……」

岡部「気にするな。いいから、さっさと身体を洗え」

キョン「……どうも」

岡部って、こんなにいい奴だったのか。

いやいや騙されるな俺!
誰も信用してはいけないということを、
ハルヒや谷口や国木田や古泉や長門に教えてもらったじゃないか!




93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:41:26.18 ID:crtR3GRGi
岡部…先生…




94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:43:02.17 ID:VuKVBoDG0
こんなに優しい、父親のような表情をしてるけど、
岡部だって本当は俺のことを嘲笑っているに違いない。

こいつ高校生にもなって授業中にウンコ漏らしてやんのwwwww
とか思っているに違いない。

もう騙されないぞ。

岡部「あと必要なのは……バスタオルと着替えだな」

キョン「着替えは体操服があるけど、バスタオルは――」

岡部「ああ、心配しなくていい。いま持ってきてやるからな。
    もし寒かったら、もっとお湯を出してもいいからな。待ってろよ」

岡部は相変わらず、優しい表情をして去っていった。

だが、俺は騙されない。
きっと、岡部は俺を陥れるために何かしに行ったんだ。

いったい何をするつもりなんだろう?
カメラを持ってきて、俺の情けない姿を撮ろうとしているのか?
それをネタに脅迫するつもりなのか?

あるいは、俺の体操服を教室で糞尿まみれにするんじゃないだろうな?
喜ばせておいて突き落とす、よくあるパターンだ。

あ り 得 る 。

岡部が戻ってくる前に、ここから逃げよう。




95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:46:05.05 ID:nOqtEidOO
このキョンはもう駄目だな…。
すっかり疑心暗鬼になってる。




98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:48:09.10 ID:VuKVBoDG0
しかし、逃亡するにも、濡れた服ではな……。

シャツやズボンが身体にまとわりついて、気持ち悪い。

しょうがない。



全裸でいいか。




100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:49:34.61 ID:mjFl86vIi
とんとん拍子で破滅の道にwwwww




104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 07:57:32.24 ID:VuKVBoDG0
俺は汚れた服を脱ぎ捨てた。

仮性包茎や腋毛も含めて、全てをさらけ出した。

ああ、何て清々しい気分なのだろう。

今まで俺は、つまらない常識に囚われるあまり、
大切なものを見失っていたのかもしれない。

そもそも、排泄を恥ずかしがる動物は、人間だけだ。
ウンコを漏らしたからどうだっていうんだ。

そして、服を着る動物も、人間だけだ。
全裸こそが生き物として正しい姿なのだ。

俺はようやく、そのことを悟った。

この境地に達しただけでも、教室でウンコを漏らしたことは、
無駄ではなかったのかもしれない。




108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:04:25.12 ID:VuKVBoDG0
さて、早く身体を洗ってしまおう。

俺は岡部に借りたシャンプーと石鹸で、
素早く、汚れた場所を洗った。

シャワーで洗い流すと、修行僧のように満たされた気持ちになった。

もちろん、俺を陥れようとしている岡部が
戻ってくるのを待つつもりはなかった。

俺はそのまま、プールを出た。

そこに、朝比奈さんと鶴屋さんがいた。

みくる「きゃあああああああああああああっ!」

鶴屋「きょ、キョン君!? 何をやっているんだい!?」




109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:07:13.81 ID:Ba4iLofp0
もう終わりだ




110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:08:32.54 ID:mjFl86vIi
もう…もうやめて…




115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:13:56.24 ID:VuKVBoDG0
キョン「朝比奈さんと鶴屋さんの方こそ、何をやっているんですか?
     授業中でしょう?」

鶴屋「わ、私たちは、体育の授業中に、
    岡部先生がいなくなっちゃったから、捜していたんだよ」

みくる「そんなことはいいから、早く服を着てください!」

キョン「どうしてですか?」

鶴屋「え?」

キョン「どうして、服を着ないといけないんですか?」

みくる「え? えええ? だって、服を着ないと、見えちゃうじゃないですか」

キョン「何が見えるんですか?」

みくる「だから、その……」

キョン「遠慮せずに、隅々まで見てください。憧れの上級生二人に、
    俺の生まれたままの姿を見てもらう機会なんて、
    滅多にありませんからね」

俺はさり気なく、水を浴びて縮こまったチンコを伸ばした。




117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:17:36.88 ID:RDtjIEpVO
L5ってレベルじゃねえ




121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:21:29.60 ID:VuKVBoDG0
みくる「そ、そんな……」

キョン「俺のチンコ、どうですか? 今は皮を被ってますけど、
     緊急時にはちゃんと自然に剥けるんですよ」

みくる「大きいですけど……。でも、ここは学校だし……」

キョン「遠慮しなくていいですよ。朝比奈さんだって興味あるでしょ?
     もっと近くで見てください」

突然、鶴屋さんに殴られた。
痛かった。

鶴屋「いい加減にしなよ! いったい何があったんだい!?」

鶴屋さんに殴られたせいか、急に悟りが解けてしまった。




125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:24:52.98 ID:mjFl86vIi
>大きいですけど
さりげなくみくるwwwwwww




126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:29:50.58 ID:VuKVBoDG0
キョン「えーと、どこから話せばいいのか……」

俺は両手でチンコを隠した。

鶴屋「最初から話してみなよ」

急に恥ずかしくなってきて逃げ出したいのだが、
ちゃんと説明しないと、鶴屋さんは解放してくれそうにない。

キョン「俺、教室で、ウンコを漏らしちゃったんです」

鶴屋「……それで?」

キョン「大騒ぎになって、そしたら、岡部がここに連れてきてくれたんです」

朝比奈「ああ、それでプールにいたんですね」

キョン「そうです」

鶴屋「そうかい。大変だったね。事情は分かったけど、
    全裸で徘徊するのは感心しないなあ」

キョン「え……? 軽蔑しないんですか? 俺、高校生にもなって、
     授業中に教室でウンコ漏らしちゃったんですよ?」

鶴屋「そんなの気にすることないっさ!」

あれ? 鶴屋さんってこんな喋り方だったっけ?
平静を装っているけど、やっぱり動揺してるのかな?




131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:41:13.94 ID:VuKVBoDG0
キョン「でも、俺、もう生きていく自信ないです。
     これから三年間は、いや、下手すると一生、
     確実にウンコにちなんだ渾名を付けられるでしょう?
     卒業文集とかにもこの事件が載っちゃうだろうし、
     そしたらもう、就職もできないです」

鶴屋「キョン君、考えすぎだよ」

キョン「でも、ぶっちゃけ、本当は引いてるでしょ?」

鶴屋「うーん……まあ、ちょっとはね」

今すぐ喉を掻っ切って死のう。

鶴屋「でも、ウンコを我慢できないことって、誰にでもあるよ。
    それが、たまたま授業中に重なっちゃって、
    恥ずかしくて先生にトイレに行きます、って言えなかったんだろ?
    そんなの、しょうがないよ。誰にだってある……というのは
    言い過ぎかもしれないけど、誰の身に起こったっておかしくないんだから」

キョン「鶴屋さん……」

鶴屋「でも、全裸で徘徊して、みくるに執拗なまでに
    チンコを見せつけたことは、話が別だよ?」

キョン「あ――そうですよね。戻ります」

鶴屋「先生にも報告しておくからね?」

キョン「はい……」




135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:48:47.91 ID:VuKVBoDG0
鶴屋さんは、やっぱり凄い人だった。

キョン「これから俺、どうなるのかな……」

シャワーの場所に戻った俺は、シャワーを止め、
濡れた服でチンコを隠した状態でしゃがんでいた。

やがて、バスタオルと体操服を持った岡部がやってきた。

岡部「さっき、鶴屋と朝比奈に聞いたんだが……」

キョン「俺が露出狂になっていた、って話ですか?」

岡部「それは、本当なのか?」

キョン「俺がやりました」

岡部「そうか……。教室で糞尿を漏らしたことは、
    生理現象だから仕方がないが、
    全裸で女子生徒に露出していたことに関しては、
    俺にも庇いきれないな……」

キョン「もういいです。人生終わりましたから」

岡部「とにかく、身体を拭いて、服を着ろ」




137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:48:52.30 ID:u5wldH2h0
この状況でプールのシャワーを使うという知恵を持っている>>1の半生に、
いったい何があったんだろうか・・・。




138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:50:41.08 ID:K5A+qYdYO
>>137察してやれよ




140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:52:23.62 ID:VuKVBoDG0
>>137-138
ちょっと待てwwwww
こんなSS書いてるけど、学校で漏らしたことなんかないぞwww

盛大に鼻血を出して、自分の服を真っ赤に染めたことならあるけどね。




144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:55:37.35 ID:u5wldH2h0
>>140
いいじゃないか。
俺たちはうんこ漏らしたぐらいで軽蔑したりしないよ。
それより、早く続きを。




145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:57:09.28 ID:VuKVBoDG0
いい加減にしろwwww
本当にウンコを漏らしたことなんかないしwwwwww

俺はいつも保健室作戦で乗り切ってたからな。

熱もないのに保健室に行くから、仮病使ってると思われてたけど。




146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:57:41.00 ID:uLm2hML70
>>145
分かってるようんこマン
さあ早く続きを




148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 08:58:46.20 ID:u5wldH2h0
>>145
だれも特定したりしないから安心しろ。
それより、早く続きをかくんだ、うんこ君。




149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 09:01:41.50 ID:DvQ9LinR0
       人   
      (__)
      (__).   ウンコー
    ヽ( ・∀・)/




152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 09:03:34.81 ID:VuKVBoDG0
キョン「はい……」

岡部「どうした? >>146>>148のようなウンコマンは
    放っておいて、早く身体を拭け」

キョン「そうじゃなくて、もしかして、このバスタオルって」

岡部「俺が使ってる奴だ。嫌か?」

キョン「いえ、別に嫌じゃないです。ただ、
    先生のバスタオルを汚しちゃうな、って思って」

岡部「そんなこと気にするな」

キョン「はい……」

岡部はやっぱりいい奴だったのか。
さっきは疑心暗鬼になっていて、疑って悪かったと思った。

岡部「もうすぐ、五時間目が終わるな」

俺がノーパンで半ズボンを穿いているときに、岡部が言った。

キョン「教室は、どうなってますか?」

岡部「悪いが、そのままだ」

キョン「汚れたままですか……。ハルヒや谷口や国木田たちは?」

岡部「とりあえず、特別教室に避難させている」




167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 09:14:52.04 ID:VuKVBoDG0
キョン「俺のせいで、ひどいことになっちゃいましたね」

岡部「ああ……。よし、服を着終わったな。
    一緒に教室に戻って、掃除をしようか」

キョン「えっ。先生も手伝ってくれるんですか?」

岡部「当たり前だろ。担任だからな」

キョン「すみません」

岡部「いちいち気にするな。掃除が終わったら、
    今日はもう帰っていいからな」

キョン「六時間目と七時間目は――」

岡部「お前も辛いだろうから、休めばいい」

キョン「ありがとうございます……」




174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 09:23:19.35 ID:VuKVBoDG0
休み時間になると教室に戻りにくくなるので、
俺と岡部は廊下を走った。

何とか、チャイムが鳴り終わる前に、教室に戻ることができた。

改めて見ると、教室の中はひどい有様だった。

おそらく岡部が気を利かせて窓を開けてくれていたおかげで、
臭いは少なかったが、机や椅子が散乱し、その爆心地に、
俺が産み落としたものが放置されていた。

キョン「あの、先生。本当に俺、一人で掃除できますから……」

岡部「何回同じことを言わせる気だ? ID:mjFl86vIiもウザいし、
    さっさと終わらせるぞ」

もしかして――。

もしかして岡部は、俺を監視しているのではないだろうか。

ちょっと目を離した隙に、朝比奈さんと鶴屋さんにあんなことを
したのだから、疑われても仕方がないが。

岡部「これを使え。俺は水を汲んでくる」

岡部は俺に手袋を渡すと、バケツを片手に教室を出て行った。

……なんだ。やっぱり、いい奴じゃないか。




179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 09:29:50.59 ID:VuKVBoDG0
俺は手袋を嵌めると、掃除をしやすいように
机や椅子を移動させ始めた。

そこへ、戸の開く音が聞こえた。

岡部かと思ったが、違った。

キョン「……ハルヒ」

ハルヒ「気安く名前を呼ばないでよ」

キョン「そうか……。そうだよな」




246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 18:53:56.04 ID:WdSXS1DM0
ハルヒ「みくるちゃんに聞いたわよ? あんた、スカトロだけじゃなくて、
     露出にも目覚めたんだって?」

キョン「いや、それは誤解だ」

ハルヒ「何が誤解なのよ。教室でウンコとオシッコ漏らしたくせに」

キョン「それは……」

ハルヒ「今だって、半ズボンの下はノーパンなんでしょ? この変態!」

どうしよう。
また泣けてきた。

しかし、半ズボンの下がノーパンなのは事実なので、反論の余地はない。
それにしても、あれだな。
半ズボンの裏の生地ってごわごわしてるから、何か変な感触だな。
どこにチンコを収めればいいのかよく分からんし……。

ハルヒ「とにかく、あんたみたいな変態をSOS団の団員にしていたら、
     SOS団の評判まで下がっちゃうわ。そんなわけで、あんたはクビよ!」

キョン「そ、そんな……」

ハルヒや古泉はともかく、朝比奈さんや長門との接点が失われるのは辛すぎる。




253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:00:54.84 ID:WdSXS1DM0
ハルヒ「……と思ったんだけど、みくるちゃんは、
     それは可哀想だって言うのよね」

キョン「え?」

朝比奈さんが俺を庇ってくれたのか?
……まあ、朝比奈さんは他のメンバーと違って、
糞尿まみれになった俺の姿は見てないからな。

ハルヒ「だから、クビじゃなくて、降格にするわ」

キョン「降格と言うと……」

ハルヒ「昨日までのあんたは、SOS団の正式な団員だったけど、
     今日付けで団員見習いに格下げにするから」

キョン「それって、何が違うんだ?」

ハルヒ「団員見習いは、正式な団員になるために、
     試験をパスしなきゃいけないのよ」

キョン「それって、明らかに今考えた設定だろ……」

ハルヒ「だって、スレが残ってるなんて思わなかったんだもの。
     しょうがないじゃない。それで、試験受けるの? 受けないの?」

キョン「受ける! 受けるよ!」

ここでSOS団から外されたら、マジで孤独な三年間を送ることになるしな……。
最初はあんなに嫌だったけど、部活に入っておいてよかったぜ。




257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:06:23.97 ID:WdSXS1DM0
ハルヒ「言ったわね?」

ハルヒは嫌な笑い方をした。
お気に入りの虫を見つけ、いたぶることに快感を覚えた、
猫のような笑い方だった。

キョン「あ、ああ……。試験はいつなんだ?」

どうしよう。
早くも後悔し始めている俺がいる。

ハルヒ「試験は明日からよ」

キョン「いきなり明日とは、急だな。っていうか、明日『から』?」

ハルヒ「試験は二週間かけて行われるわ」

キョン「二週間だと!? 俺は、いったい何をやらされるんだ!」

ハルヒ「まず、最初の週、つまり明日から一週間は、
     あんたにはオムツを着用して生活してもらうわ」

キョン「オムツ……? おつむの間違いじゃなくて?」

ハルヒ「オムツと言ったのよ。お・む・つ!」




261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:15:30.37 ID:WdSXS1DM0
キョン「ちょ、ちょっと待て。俺は高校一年生なんだが」

ハルヒ「はあ!? その高校一年生にもなって、
     授業中に教室で漏らした脱糞野郎は、どこの誰なのかしら?」

キョン「俺です……」

ハルヒ「そうよね、あんたよね。キョンはたぶん、
     しばらく停学になるでしょう。停学が解けて戻ってきても、
     あんたに話しかけてくれる心優しい人がいるとでも思ってるの?」

キョン「いえ……」

ハルヒ「でしょ? だったら、あんたが言うべき言葉は何なのかしら?
     あんたのウンコが詰まっている頭でも少しは想像できない?」

キョン「ありがとうございます!」

ハルヒ「そうそう。それでいいのよ。じゃあ、もうすぐ六時間目の授業が
     始まるから、行くわね」

ハルヒは満足げな笑みを浮かべて、
台風が過ぎ去った後のような教室から出て行った。

入れ違いに、岡部が入ってくる。

岡部「今、涼宮とすれ違ったが、何かあったのか?」

キョン「いえ、何もないです……」




263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:18:35.87 ID:2x4BUi+10
宇宙人,未来人,異世界人,超能力者,脱糞高校生がいたら私の所まで来なさい!




264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:22:56.37 ID:p5t8IghTi
M心が刺激されてきた…




265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:24:22.97 ID:WdSXS1DM0
これって、あれだよな?
ハルヒは試験とか言ってたけど、要するにいじめなんだよな?

ああ、小学生時代の悪夢が蘇る。

一時間前には、普通に授業を受けていたのが懐かしい。
さようなら、俺の高校生活。

今のうちに、岡部に相談した方がいいだろうか?

岡部ならいい奴だし、信用できそうだ……。
いや、いい奴だからこそ、迷惑をかけるわけにはいかない。

俺の糞尿を黙々と拭き取る岡部を見て、そう思った。

とにかく、二週間。
二週間耐えれば、SOS団に復帰できるんだから、
岡部には頼らず、自分で何とかするんだ!


岡部「……よし、こんなもんだろ」

仕上げに消臭スプレーを撒き散らし、岡部はそう言った。

岡部「じゃあ、次は二年生の教室に行くか」

キョン「え?」

岡部「朝比奈と鶴屋に謝りに行かないといけないだろ?」




267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:33:51.50 ID:WdSXS1DM0
キョン「あ――そうか。そうですよね」

岡部「お前、土下座できるよな?」

キョン「え?」

岡部「他に人のいない場所をセッティングしてやるから、
    土下座して謝れ。朝比奈の方はともかく、
    鶴屋家の逆鱗に触れると命が危ないからな」

キョン「分かりました……」

岡部「それと、二人が出て行くまで、絶対に頭を
    上げるんじゃないぞ。今度はスカートの中を覗いた
    と訴えられるからな」


それから俺は、授業を抜け出してきてもらった
朝比奈さんと鶴屋さんに、土下座をした。

みくる「キョン君、もういいから、頭をあげてください」

岡部「こいつもこうやって反省してるから――」

鶴屋「みくるがいいって言うんなら、私もいいよ」

キョン「ありがとうございます……」

俺は泣きながら言った。
もう死にたい。




269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:40:29.91 ID:WdSXS1DM0
それから俺は、校長から一週間の停学を言い渡された。

岡部「一週間で済んでよかったな」

岡部はそう言ったが、俺はもう、学校に通う気力がなかった。
せめて、ハルヒの試験が終わる二週間にして欲しかったと思った。

岡部「もう帰っていいが、どうする? 親御さんに迎えに来てもらうか?」

キョン「いえいえ! 自転車で帰ります!」

こんなときに親に迎えに来てもらうとか、拷問にもほどがある。

岡部「そうか。じゃあ、気をつけて帰れよ」

この「気をつけて」という言葉の前には、ウンコを漏らさないように、
という前置きが省略されているのでは――いや、もう疑うのはやめよう。
キリがない。

俺は、人気のない通学路を、一人で歩いた。

親にも連絡が行っている。
できるだけ、帰宅する時間帯を遅らせたかった。

妹「あれ、お兄ちゃん? 今日は随分と早いんだね」

背後から妹に話しかけられた。

そうか。
この時間は、小学生の帰宅時間なのか。




278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:50:46.63 ID:WdSXS1DM0
ミヨキチ「こんにちは……」

キョン「ああ、ミヨキチも一緒だったのか」

俺と妹とミヨキチは、三人でとぼとぼと歩く。

何だ、この重い空気は。
それに、妙な感じがする。

キョン「……何か変だな」

妹「何が変なの、お兄ちゃん」

キョン「お前、俺のことをお兄ちゃんなんて呼んだっけ?」

妹「あ」

沈黙が流れた。
ミヨキチの方を見ると、俺と目を合わせてくれない。

ミヨキチ「……ごめん。私、やっぱり帰る」

妹「え。遊ぶ約束してたのに……」

ミヨキチ「ごめん。また今度」

ミヨキチは俺から逃げるように走り去っていった。
ミヨキチを見送る妹の目に、みるみるうちに涙が溜まっていく。




279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:52:16.98 ID:6NEF314Ri
あああぁ…




281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:58:03.24 ID:WdSXS1DM0
妹「うっ、うっ……」

妹はその場にしゃがみ込み、泣き出してしまった。

キョン「おい、こんなところで泣くなよ」

泣きたいのは俺の方なんだぞ。
そう思いながら、妹の肩に手を乗せる。
妹は乱暴に、その手を振り払った。

妹「触らないで! お兄ちゃんなんか大っ嫌い!」

相変わらず、妹は俺のことをお兄ちゃんと呼び続ける。
キョン君と呼ばれるよりも嬉しいはずなのに、
心に冷たい風が吹き抜けていく。

キョン「……お前、知ってるのか」

妹「うん……」

キョン「誰から聞いた」

妹「私のクラスメートのお姉ちゃんが、北高に通ってるの」

キョン「そうか……」

妹「クラスメートに言われたけど、私、信じてなかったのに。
  でも、こんな時間に一人で帰ってるってことは、
  やっぱり、お兄ちゃんは、授業中に教室でウンコとオシッコを漏らして、
  全裸でゲロと鼻血とせーえきを撒き散らして暴れたんだよね?」




283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 19:59:27.81 ID:lB5nQ5/d0
噂が拡大されてより鬼畜に……




285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:06:41.22 ID:WdSXS1DM0
キョン「ちょ、ちょっと待て! 俺が何をしたって?」

妹「だから、授業中に教室で、ウンチとオシッコを漏らして――」

キョン「その後だよその後!」

妹「『俺、ウンコ漏らしちゃったぜwwwフヒヒwwww』
  って叫びながら服を脱いで、ウンチを素手で掴んで、
  誰彼かまわず無差別に放り投げて、笑ってたんでしょ?」

キョン「そんなことはしてない!」

妹「隠さないでよ、私、知ってるんだから。
  全裸になってウンチを投げただけじゃなくて、
  それを笑いながら食べたんでしょ?」

キョン「だからそんなことしてないってば!」

妹「おまけに、興奮しておちんちんを大きくして、
  そこからせーえきって言うのを飛ばして遊んでたんでしょ?」

キョン「そんなことしてないのに……」

妹「ウンチが小さくなってきたら、今度は鼻におちんちんを突っ込んで
  鼻血を噴き出して、ゲロでげーじゅつてきな絵を書いたんでしょ?」

キョン「もう勘弁してください」




290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:13:53.95 ID:WdSXS1DM0
妹「まだまだたくさんあるんだけど」

キョン「それは全部でたらめだ」

妹「じゃあ、お兄ちゃんが教室でウンコを漏らしたっていうのも――」

キョン「残念ながら、それは本当だ」

妹「そっか……」

妹は肩を落として歩き始めた。
とりあえず泣き止んでくれたので、俺は一安心だった。
しかし、これから先、何を話せばいいのだろう。

妹「ねえ、お兄ちゃん」

キョン「何だ?」

妹「戸籍を抜くのって、どうすればいいの?」

キョン「それはだな、市役所に行って――ちょっと待て」

妹「市役所に行って、ちょっと待てばいいの?」

キョン「そうじゃない。俺と兄妹でいたくないということか?」

妹「だって、そうしないと、明日から学校通えないし……」




293 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:21:13.58 ID:WdSXS1DM0
キョン「俺だって、もう学校通えないよ。明日から停学だし」

妹「中卒?」

キョン「それは低学歴」

妹「パケット代?」

キョン「それは定額」

妹「だいとーりょー」

キョン「それは帝王学」

妹「99円ショップ」

キョン「それは低額」

妹「じゃあ結局、停学って何なの?」

キョン「学校に通わせてもらえないんだよ」

妹「教室でウンチとオシッコを漏らしたから?」

キョン「いや、それはお咎めなしなんだけど、その後で、
     上級生の女子に全裸を見せたから……。ん? どうした?」

妹「近寄らないでください。もうあなたを兄だとは思いません。
  二度と話しかけないでください。さようなら」




296 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:23:55.98 ID:u5wldH2h0
>>1 を思うと涙が止まらない。




297 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:25:33.01 ID:iDwjWn6si
>>1の幸せを願わずにはいられないスレ




298 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:26:24.72 ID:kBNrRemW0
>>1 
どんな不幸があってもがんばって生きろよ




302 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:29:14.36 ID:WdSXS1DM0
妹は全速力で走り去っていった。

キョン「さよなら……」

さようなら。
俺の平穏な高校生活。
兄としての尊厳。
友情。努力。勝利。

もう俺には、ささやかな幸せを楽しむことすら許されないのか……。

家に帰っても、妹はいなかった。
おそらく、どこかで時間を潰しているのだろう。
俺もそうすればよかった。

とりあえず、お風呂に入ろうかな。
やっぱり、プールのシャワーだけじゃ綺麗になった気がしないし。

俺は浴槽の残り湯を抜き、掃除をし、湯船にお湯を張った。

全身をボディーソープで洗い、お湯に浸かる。

疲労が洗い流されていくような気がした。

そこへ、誰かが帰宅する音が聞こえた。
妹が帰ってきたのだろうか?

違った。母親だった。




308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:38:39.54 ID:WdSXS1DM0
気遣うような感じの、遠慮がちなノックの音が聞こえた。

母「キョン。いるの?」

キョン「……はい」

母「今日は、大変だったわね」

キョン「……ああ」

母「ゆっくり休めばいいからね」

キョン「……うん」

母「ちゃんと身体を洗うのよ?」

キョン「分かってるよ」

何この空気。
いたたまれないにも程がある。
母の優しさが、余計に俺の傷口をえぐっていく。
これなら、何やってんのよ馬鹿息子!
って感じで怒鳴られた方がマシだよ。

俺は頭からお湯に浸かり、嗚咽を消した。




312 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20:46:36.30 ID:WdSXS1DM0
結局、妹は、夕食の時間になっても帰ってこなかった。

心配した母が、駅前まで捜しに行くことになった。

俺も捜しに行くと言ったのだが、それは逆効果だから、
という意味のことを母に言われた。

やっぱり、妹が帰ってこないのは、俺のせいなのか。

外が暗くなってから、妹は母に手を繋がれて帰ってきた。

キョン「お帰り」

そう言っても、返事をしてもらえなかった。

母「あの子ったら、一人でゲームセンターをうろついてたから、
  交番に保護されていたのよ……」

後で、母がそう耳打ちしてくれた。

夜の十時くらいになって、父が帰宅した。

父は、馬鹿野郎! と怒鳴って、俺を殴った。
それから一時間くらい説教された。お前は昭和か。

そんなこんなで、俺の人生で最悪の一日は終わった。

と思っていたが、ハルヒからメールが来ていた。

『明日の朝、7:30までに校門の近くで待っていること』








その2へ




涼宮ハルヒちゃん&ちゅるやさんのこうしき
涼宮ハルヒちゃん&ちゅるやさんのこうしき角川書店

角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-09-24
売り上げランキング : 1721

おすすめ平均 star
star思ったよりも良かった

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

コメント
この記事へのコメント
  1. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 20:24: :edit
    1!!!!!!
  2. 名前: ゲッター #SFo5/nok: 2009/10/27(火) 20:31: :edit
    1ゲット
  3. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 20:50: :edit
    >>1の学生時代を思うと目から汁が…
  4. 名前: やまぐちよしたか #-: 2009/10/27(火) 20:50: :edit
    コビウジが華麗に1ゲットですぅ
  5. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 21:01: :edit
    なにこのカオス
    続き読む気にならない・・・

    まぁ読むんだけどねっ!!
  6. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 21:06: :edit
    >>6つごろう
  7. 名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/10/27(火) 21:25: :edit
    噂に尾ひれつけたアホは市ねばいいと思うよ
  8. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 21:49: :edit
    一桁?
  9. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 22:14: :edit
    ひとけた
  10. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 22:16: :edit
    >>7に同意せざるを得んな
  11. 名前: 毛人 #-: 2009/10/27(火) 22:20: :edit
    9だぜ!!!
  12. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 22:22: :edit
    初の9ゲッツ!! 流石オレ
  13. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/27(火) 22:22: :edit
    初の9ゲッツ!! 流石オレ
  14. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/28(水) 00:18: :edit
    俺の親父45にもなって漏らしたけど笑い話で終わったぜ
  15. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/28(水) 03:42: :edit
    途中から>>1がウンコマンな流れになってワロタw
  16. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/28(水) 09:34: :edit
    ≫かわいそうだ・・・・・
  17. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/28(水) 11:51: :edit
    >>1も辛かったんだな…
  18. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/28(水) 23:25: :edit
    続き読むのが怖くてしょうがないんだけど・・・
  19. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/10/29(木) 02:57: :edit
    でもさウンコが恥しいってせいぜい中学までだよな
    高校は普通に「ちょっとウンコしてくる」とか言ってるヤツいたし・・・
  20. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/11/01(日) 01:13: :edit
    保育園でしょんべん漏らした俺の入場です
    今でも悲しい思い出だ


    スレ主の幸せを願わずにいられない
  21. 名前: 通常のナナシ #-: 2009/11/06(金) 20:40: :edit
    続き読みたくない…鬱すぎる……
  22. 名前: 通常のナナシ #-: 2010/01/15(金) 20:08: :edit
    子供の頃って、異常なくらいにウンコとか、おしっことか好きだよね。
    なぜだろう。
  23. 名前: 名無し #-: 2011/01/28(金) 20:20: :edit
    うんことか、おしっことか、誰だって漏らすに、決ってる。
コメントを投稿する
c o m m e n t
p a s s
 
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 白猫Ver.
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 白猫Ver.

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。