2009/03/17(火)
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 14:50:19.89 ID:J1ZNd3cmO
prrrr
prrrr
キョン「!」
キョン「珍しい事もあるもんだ。佐々木か」
カチャ
佐々木『やぁ』
キョン「よう、久しぶりだな。どうした」
佐々木『つれないな。用件だけで済ませたいのかい』
キョン「そういう訳でもないさ。元気にしてたか」
佐々木『ああ、僕は変わらないよ。君はどうだ』
キョン「相変わらずさ。毎日どこぞの暴走団長に引き連れ回されてるよ」
prrrr
prrrr
キョン「!」
キョン「珍しい事もあるもんだ。佐々木か」
カチャ
佐々木『やぁ』
キョン「よう、久しぶりだな。どうした」
佐々木『つれないな。用件だけで済ませたいのかい』
キョン「そういう訳でもないさ。元気にしてたか」
佐々木『ああ、僕は変わらないよ。君はどうだ』
キョン「相変わらずさ。毎日どこぞの暴走団長に引き連れ回されてるよ」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 14:52:08.62 ID:J1ZNd3cmO
佐々木『羨ましい事だ。僕はたいして代わり映えのしない平々凡々な日々を送ってるよ』
キョン「俺はその生活が羨ましいね」
佐々木『変わらないね、一歩引いた立場を好むのは』
キョン「すすんで主役を買って出たいとも思わんしな」
佐々木『くつくつ。君らしいよ。時にキョン、今週末は何をしている?』
キョン「土曜日は団活だな。日曜日は暇だが。お前から誘ってくれるとは珍しい」
佐々木『まだ誘いはかけていないが、図星だよ。日曜日会わないか?』
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 14:54:47.57 ID:J1ZNd3cmO
キョン「良いぜ。積もる話もあるしな」
佐々木『僕もだよ。君に是非聞いてもらいたい話がある』
キョン「よし、じゃあ日曜日に。迎えに行こうか?」
佐々木『いや、遠慮しておこう。君に足労をかける訳にもいかないしね』
キョン「俺は構わないけどな…。じゃあ駅前の喫茶店でどうだ」
佐々木『うん、わかった。少し早いが朝10時で良いかな』
キョン「起きられるかな…」
佐々木『遅刻は厳禁だよ。久しぶりの再会なんだ、お互い気分よく会おうじゃないか』
キョン「もう3時間遅くしてくれればなぁ。ま、努力はするさ」
佐々木『うん、よろしく頼むよ。じゃあ…久しぶりに会えるのを楽しみにしてるよ』
キョン「ああ。おやすみ」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 14:59:51.72 ID:J1ZNd3cmO
【土曜日・不思議探索】
ハルヒ「今日も収穫なしだったわね。キョン、真面目に探してる?」
キョン「なんで俺だけに…。探してるよ」
ハルヒ「だってあたしとペアにならなかったのアンタだけじゃない」
キョン「ちゃんと探してるさ。なあ長門」
長門「…」
ハルヒ「もう、しょうがないわね。明日も探索しようかしら。皆暇?」
みくる「はい、私は大丈夫ですよ」
古泉「もちろんです」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:03:45.81 ID:J1ZNd3cmO
キョン「すまん、俺は」
ハルヒ「待ちなさい、あんたに拒否権はないわ。どうせ暇でしょ?」
キョン「それがそうでもないんだ。古い友人に会う約束をしててな」
ハルヒ「ふぅん?佐々木さん?」
キョン「そうだ。前に会ったことあるだろ」
ハルヒ「あの子とねぇ。デート?」
キョン「アホか。そんなんじゃない、久しぶりに話するだけだ」
ハルヒ「……まぁいいわ。じゃあ明日は探索中止。月曜は遅刻するんじゃないわよ」
キョン「ああ、すまんな」
古泉「ふむ…?」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:07:37.71 ID:J1ZNd3cmO
・
・
・
キョン「で、解散した後になんで俺についてくる」
古泉「気がかりとでもいいましょうか。不自然ではありませんか」
キョン「…なにがだ」
古泉「わかっているのでしょう?涼宮さんのことですよ」
キョン「やけにあっさりしてる…ってことか?」
古泉「ご名答。わかっていらっしゃるのならば話は早い。どうお考えですか」
キョン「さてね。あいつの精神衛生はお前が専門だろ」
古泉「では僕の考えを述べさせてもらいましょう。何か裏があるとしか思えない」
キョン「まさか。あいつも人間だ、たまに友人と会うくらい許してくれたんだろ」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:12:47.43 ID:J1ZNd3cmO
古泉「本当にそうならば僕も同じ考えを持つでしょう。問題は相手が佐々木さんだというのに許したことです」
キョン「佐々木に問題があるってか?勘弁してくれ」
古泉「前にも一度言いましたが、彼女は非常に魅力的な女性です。これは客観的に見ての意見ですが」
キョン「…まぁ、反論したところで生産性のある議論はできないな。で?」
古泉「なぜ魅力的な女性とあなたが会うのを涼宮さんが許したのか。気になりませんか」
キョン「俺が誰と会おうと気にしてないだけ…」
古泉「ではない事くらいは自覚しているでしょう」
キョン「佐々木を女として見ていないんじゃないか?前にも俺の親友って紹介したしな」
古泉「それならば良いんですがね。まぁ、今はわかりません。また月曜に無事に会えるようにしましょう」
キョン「お前はいちいち大げさだ。じゃ、また月曜な」
古泉「ええ、それでは失礼します」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:16:30.47 ID:J1ZNd3cmO
【日曜日・午前8時】
妹「キョンくーん!あさー…って、あれ?起きてる」
キョン「おう、おはよう。そんなに俺が起きてると珍しいか妹よ」
妹「だってぇ、今日は日曜日だよ?」
キョン「わかってるよ。今日は佐々木と会う約束しててな」
妹「えー?ハルにゃんじゃないの?」
キョン「今日はな。さて、朝飯できてるか?」
妹「できてるよぅ。ねぇ、デート?」
キョン「うん?そんな事ない。久しぶりに話するだけだ」
妹「へぇー」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:20:12.90 ID:J1ZNd3cmO
キョン「ごちそうさん。じゃあ行って来るよ」
妹「いってらっしゃ~い」
キョン「おう、じゃあな」
バタン
キョン「9時か…ちょっと早すぎたかもな」
すっ
キコキコキコ
キコキコキコ
キョン「この調子だと30分以上待つ事になるかもな。なんでこんなに早く支度したんだ、俺?」
キコキコキコ
キコキコキコ
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:21:22.00 ID:PykSoeEAP
シコシコシコ
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:23:58.00 ID:J1ZNd3cmO
【9時20分・駅前喫茶店】
キョン「…どうすっかなぁ。先に喫茶店に入っておくか」
キィ…
店員「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」
キョン「後から一人来ます…ん?」
店員「はい?」
キョン「あれは…佐々木。もう来てたのか。すみません、連れがもう入ってるみたいです」
店員「かしこまりました。ごゆっくりどうぞ」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:28:53.50 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「やぁ」ニコ
キョン「おう。待ったか?」
佐々木「ああ、ずいぶん待った。君がもしかしたら1時間前くらいに来てくれるんじゃないかと思ってね」
キョン「これでもかなり早く来たんだがなぁ。すまん」
佐々木「ううん、僕が勝手に君を待ってたんだ。君が謝る必要はないさ」
キョン「それもそうか。もう注文はしたのか?」
佐々木「まだだよ。もうすぐ君が来るような気がしていたからね。待っていたのさ」
キョン「…遅刻しなくて良かった。何にする?」
佐々木「おや?まるで奢ってくれるような口ぶりだね」
キョン「まぁな。待たせたんだし、これくらい構わんぜ」
佐々木「君はそんなに律儀な男だったかな?くつくつ、しかし遠慮させてもらうよ」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:37:33.32 ID:J1ZNd3cmO
キョン「そうか?遠慮するなよ」
佐々木「前に話していたSOS団の罰金制度だね?良いんだよ、今日は僕が誘ったんだし」
キョン「お前に奢るのを罰金だなんて思わないっての」
佐々木「嬉しいね。では今度会う時はご馳走になるよ」
キョン「次ね。覚えとくよ。すみませーん」
店員「はい、ご注文をお伺いします」
佐々木「ホットレモンティーとアメリカンをお願いします」
店員「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
キョン「…びっくりした。なんで俺がコーヒー頼もうとしてた事がわかったんだ?」
佐々木「なんとなくだよ。君が僕とお茶する時にコーヒー以外を頼むのを見たことがないからね」
キョン「もし俺がコーヒー以外を飲むつもりだったらどうしたんだ?」
佐々木「その時は取り消せば良いだけだよ。君の注文を当てたかっただけだ、見逃してくれ」
キョン「あまり意味があるとは思えんが」
佐々木「意味なんてないさ。ただなんとなく当てたら嬉しいと思ってね」ニコ
キョン「はは、なんだそれ」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:33:44.49 ID:7HXXahFKO
台詞でくつくつはさすがに違和感ないか?
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:39:58.41 ID:J1ZNd3cmO
>>31
こだわりって程のもんじゃないけど、癖みたいなもんです。大目に見て下さい
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:50:48.15 ID:J1ZNd3cmO
店員「お待たせしました。アメリカンとホットレモンティーです」
佐々木「ありがとうございます」
カチャ
キョン「…で、話したかったことってなんだ?」
佐々木「うん、実はね。お願いがあるのだが、聞いてくれるかい?」
キョン「お前には世話になったからな。よほど無理な内容じゃなければ聞くよ」
佐々木「くく、よほど無理なお願いかもしれないよ?」
キョン「努力はするさ。言ってみてくれ」
佐々木「今日一日、僕を遊びに連れて行ってくれないかな」
キョン「は?」
佐々木「場所はどこでも構わない。休日を丸々君とすごしたいんだ。どうだろう?」
キョン「そんな事か。もちろん良いぜ、はじめからそのつもりだしな」
佐々木「良かった。断られたらどうしようかと思って緊張していたんだよ」
キョン「断る理由もないしな。ウチの団長さんなら考えたかも知れんが」
佐々木「…君は女心をもう少し理解したまえ」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:57:05.66 ID:J1ZNd3cmO
キョン「で、どこに行こうか」
佐々木「どこに連れて行ってくれるんだい?」
キョン「生憎今は金持ちじゃないんだ。あまりいい所には行けないぞ」
佐々木「心外だね。僕と君の間に、そんな気遣いは不要だよ」
キョン「そうか、すまん。ついいつもの癖でな」
佐々木「……。くつくつ、苦労しているんだね」
キョン「それじゃあ…ん?」
佐々木「…」じーっ
キョン「どうした佐々木?」
佐々木「…僕がどこに行きたがってるか当ててみてくれないか」じーっ
キョン「…」
佐々木「…」じーっ
キョン(佐々木ってこんなに小さかったっけか?…いかん、佐々木相手に変な意識を持ってどうする)
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:01:50.24 ID:J1ZNd3cmO
キョン「よし」
佐々木「!」
キョン「佐々木、今日は自転車か?」
佐々木「いや、違うよ。君は自転車だね」
キョン「おう。久しぶりにアレ、やるか」
佐々木「本当に久しぶりだね。塾に通っていた頃は毎日乗せてもらっていたな」
キョン「だな。最近運動不足だったからちょうどいい。さ、乗ってくれ」
佐々木「…」
キョン「うん?どうした」
佐々木「君は本当にデリカシーがないな。女性を後ろに乗せるのに運動不足だからはないだろう」
キョン「はは、そういえばそうだな。すまんかった。さ、早く行こうぜ」
佐々木「もう…」すっ
ガチャ
キコキコ
キコキコ
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:07:23.59 ID:J1ZNd3cmO
キコキコ
佐々木「重くないかい?」
キョン「ん?ああ、ぜんぜん。問題ないぞ。変わってないな佐々木は」
佐々木「…喜んでいいのか悩むところだ」
キョン「そうか?褒めたつもりだが」
佐々木「ほう?では、中学校の頃と今君の後ろに居る僕を比べて変わったところはないかい?」
キョン「うん?いや、別に…」
佐々木「…ふむ」ぎゅ
キョン「!」
佐々木「どうだい、変わってはいないかな」
キョン「う、うーん。さぁ?あまり変わってないような気はするが」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:14:43.24 ID:J1ZNd3cmO
【キョンの中学校】
佐々木「驚いた、予想外だよ。ここに連れて来てくれるなんてね」
キョン「なんとなくな。正解か?」
佐々木「どうだろうね。君が正解だと思うなら正解だよ」
キョン「俺も久しぶりに来たかったしな。ちなみに正解は『どこでもいい』だろ?」
佐々木「!」
キョン「図星か」
佐々木「くつくつ。敵わないね」
キョン「日曜日だし、校門もしまってるが…ま、卒業生だし許されるだろ」
佐々木「乗り越えるのかい?」
キョン「ああ、久しぶりに中も見てみたいしな。ほら、手貸してやるよ」
佐々木「つかぬ事をお聞きするが…君は僕の今日の格好が見えているかい?」
キョン「もちろんだ」
佐々木「わかっているなら尚更問題だ。君はスカート姿の女性に柵を跨がせるのかい?」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:22:52.88 ID:J1ZNd3cmO
キョン「そうは言ってもなぁ。他に出入り口なんてないぞ?」
佐々木「部活動はやっているんじゃないかな?」
キョン「残念ながら、今はテスト期間中だから部活は休みだ」
佐々木「…致し方ない。手を貸してもらえるかい」
キョン「ああ。ほら…よっと」ぐいっ
佐々木「よいしょ」ぐっ
キョン「よし、先に降りろよ佐々木」
佐々木「ちょっと待ってくれ。人間に限らず、飛行が不可能な動物はみな例外なく高所を嫌がる。なぜだと思う?」
キョン「さぁ?落ちるのが怖いからだろ?」
佐々木「ご名答。君は本当に良い聞き手だね。動物は無意識の内に重力を認識しているからね」
佐々木「しかし鳥類たちはその恐怖に打ち勝つばかりか、重力に縛られず空に進出した」
佐々木「恐怖の克服と進化は因果関係にあると言われるが、こんな所にも進化のロマンはあるものだね」
佐々木「…僕は、鳥になろう」
キョン「要するに怖いんだな?」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:30:43.38 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「困った事になった。キョン、先に降りて僕を支えてくれないか」
キョン「別に良いけど…よっと」すとっ
佐々木「さぁ、目を閉じて僕を支えてくれ」
キョン「目を閉じて?無理に決まってるだろう」
佐々木「待って!まだ振り返ってはだめだよ。そのままこっちに来て」
キョン「おい、目を閉じてなんて受け止められるわけないぞ。怪我したらどうする」
佐々木「くつくつ。では僕を下から見上げたいとでも言うのかい」
キョン「!」
佐々木「ああ、幻滅したよキョン。そんな邪な考えでここに連れてきたのか」
キョン「お、俺は別にそういうつもりじゃ…」
佐々木「君への認識を改めざるを得ないな」
キョン「ああもう。しょうがない、ほら」
佐々木「?」
キョン「このまま後ろ向いて下まで行ってやるから。肩車の要領で俺に乗れよ」
佐々木「……抵抗はあるが、仕方ないね。妥協策だ」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:35:48.81 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「行くよ?」
キョン「ああ。いつでもいいぜ」
佐々木「…っ」
よじよじ…
ぽふっ
キョン「よし、乗ったな。下ろすぞ」
佐々木「あ、ああ。ありがとうキョン」
すとっ
キョン(女の太ももって、あんな柔らかいもんなのか…い、いかん…)
佐々木(不可抗力とは言え、キョンの頭が…)
キョン「と、とりあえず散策してみるか」
佐々木「え?う、うん、そうだね。あはは」
キョン「あはは、か…」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:42:08.11 ID:J1ZNd3cmO
キョン「この校舎、懐かしいな。この入り口で確か初めて話したんだ」
佐々木「そうだったね。つい最近の事のように思えるよ」
キョン「あれからもう随分たつな。こうしてお前が隣にいると、まだ中学生のような気がする」
佐々木「時間と言うのは現代の技術では決して戻せない。だからこそ価値があると思うんだ」
キョン「そうだな。失敗をやり直せたら、人生面白くないかもしれん」
佐々木「それでもやり直したいと思うような選択はきっと誰しもが経験しているものだよ」
キョン「かもな」
佐々木「くつくつ。愚かだと言われるかも知れないが」
キョン「うん?」
佐々木「もしも、一度だけやり直しが利くのなら僕は北高に行く」
キョン「…今の高校、そんなに面白くないのか?」
佐々木「……すまない、一番の愚か者は僕ではないようだ」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:48:10.80 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「時々ね、思うんだよ。中学校の頃は楽しかったなと」
キョン「そうだな。俺も楽しかった」
佐々木「こんな事を考えたことはないかい?もう一度中学生に戻りたいなぁなんて」
キョン「…俺は、今の生活にそれなりに満足しているしな」
佐々木「そうか。僕は時々思ってしまうんだよ。懐古趣味があるわけではないのだが」
キョン「たまにはいいんじゃないか?昔を振り返るのも大事なことだ」
佐々木「優しいな君は。そこも君の魅力のひとつだよ」
キョン「…そんなもんかね」
佐々木「ああ。そうだ、運動場に行ってみないか」
キョン「いいぜ」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:57:31.14 ID:J1ZNd3cmO
【運動場】
キョン「変わり映えのしない運動場だな」
佐々木「そこがここの良い所さ。変わらないというのは素晴らしい事だよ」
キョン「…永遠に変わらないものなんてないけどな」
佐々木「君の言うとおりだ。寂しいね」
キョン「…」
佐々木「…」
キョン「平和だな」
佐々木「ああ。本当に。こんなに穏やかに過ごせるのはいつぶりだろう」
キョン「大変なんだな、高校」
佐々木「それなりにね。良い息抜きになりそうだ」
キョン「そりゃ良かった」
佐々木「今日は付き合ってくれて嬉しいよ。ありがとう、キョン」
キョン「いいさ。俺も、いい息抜きになる」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:06:48.33 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「覚えているかい、体育祭の事」
キョン「体育祭?」
佐々木「ほら、3年生の最後の体育祭。フォークダンスがあったじゃないか」
キョン「ああ、あったなそういえば。それが?」
佐々木「本当に覚えていないんだね。困ったものだ。僕はずっと心残りだったというのに」
キョン「うーん?ああ、最後にお前と組む直前に終わっちまったことか」
佐々木「そう、それだ。良ければここであの時の続きをしたいのだが」
キョン「続き?ここで踊るってか?」
佐々木「何もそこまで再現してくれなくていいさ。多くの生徒達は踊りよりも異性と手を繋ぐことに意味を見出していたしね」
キョン「手を繋ぐくらいなら、そんな断りを入れなくてもいいさ」
佐々木「くつくつ。ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうよ」
すっ
ぎゅ
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:09:53.35 ID:7HXXahFKO
涼宮さんがアップを始めました
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:14:30.82 ID:639Ot3aKO
古泉くんもアップをはじめました
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:15:02.97 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「…嬉しいね。こうしていると、本当に中学生に戻ったみたいだ」
キョン「…」
佐々木「ねぇ、キョン。今日話したかったことなんだが」
キョン「ああ。俺と遊びに来たかっただけじゃないんだろう?」
佐々木「全くもってその通りさ。僕はね、恋愛なんて一種の精神病だと思っている」
キョン「そういやそんな事言ってたな」
佐々木「僕は…どうやら、重症のようだよ」
キョン「……」
佐々木「もちろん叶わない事はわかっているんだ。君の心が涼宮さんに向いていることも」
キョン「ハルヒはそんなんじゃないさ」
佐々木「良いんだ。嘘を吐いてくれなくて良い」
キョン「…」
佐々木「お願いがあると言っただろう。…どうしても君に聞いてほしかったんだ」
キョン「よし、聞こう。言ってくれ」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:26:23.20 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「君と違う高校を選び、離れて暮らすうちに君の影は消えてくれると思っていた」
佐々木「敢えて違う高校を選んだんじゃない。君を追って志望校を変えるほどの勇気がなかったんだ」
佐々木「…勉強に明け暮れていれば、君の事は忘れられるはずだった」
佐々木「なのに君は僕の中でどんどん大きくなり…そして、この間の再会だ」
佐々木「どうやら僕は、精神病に打ち勝てるほど強くはなかったらしい」
佐々木「そこでだ。君にこの病気を治す手伝いをしてほしくてね」
キョン「ああ」
佐々木「くくっ…しゃべりすぎたな。緊張しているのかもしれない」
佐々木「キョン。僕を、振ってくれないか」
キョン「俺が…お前をフればいいのか」
佐々木「卑怯だと思うだろう?僕自身もそう思う」
佐々木「親友だなんて言っておきながらこの有様だ。情けないよ」クス
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:33:04.06 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「涼宮さんの願望実現能力の事は聞いている」
キョン「ハルヒの能力、か…」
佐々木「それがある限り僕に勝ち目はない。そして前にも言ったとおり、僕は能力を引き継ぐつもりもない」
キョン「橘が前に喫茶店で話していたアレか」
佐々木「そう。何の巡り会わせか、僕には能力を持つ資格があるらしい。こんな平凡な人間にね」
キョン「それなら俺だってそうさ。こんな平凡な人間、探してもそうそう居ないぜ」
佐々木「興味深い発言だね。平凡が探しても居ない、か。それは非凡ではないかとも思うが。今はそれよりも」
キョン「…」
佐々木「……好きなんだ、キョン」
キョン「……そうか。ありがとう佐々木」
佐々木「ふふ、ごめんねキョン。ワガママだと自覚しているよ」
キョン「そのワガママは聞いてやれそうにない」
佐々木「…!」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:49:05.70 ID:J1ZNd3cmO
キョン「…ハルヒから能力を奪ってやろうとは思わないのか」
佐々木「思わない」
キョン「俺は…正直に言おう。中学の頃からお前に惹かれていた」
佐々木「だめだ、キョン。やめてくれ」
キョン「確かに高校に入ってからは望んでた非日常に囲まれて楽しかったかも知れない」
キョン「だけど、確かに中学校の頃、お前と居て楽しかった。それは嘘じゃない」
佐々木「…キョン」
キョン「俺は、どうすればいいんだ」
佐々木「すまない。迷わせるような事を言ってしまって。もう忘れてくれ」
キョン「…ハルヒを裏切ることはできない。でも佐々木。お前を忘れることもできないんだ」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:53:45.65 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「僕がこんな事を言い出さなければ、君を困らせることもなかった。すまない」
キョン「お前が謝ることじゃない。そして…誰を恨んでも仕方のないことだ」
佐々木「そうさ。だから僕を切れば良い。君は明日からまた楽しい学校生活を送るんだ」
キョン「お前はどうなる」
佐々木「僕は僕で、それなりの人生を歩むさ。いつか、今日の事を振り返って懐かしむ事ができるくらいにはね」
キョン「…お前はそれを望んでるのか」
佐々木「……」
キョン「……」
佐々木「ああ。これが僕の望みだ」
208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:39:22.04 ID:pQOHIdvTO
キョン「佐々木。お前の望みは、聞けそうにない」
佐々木「キョン…」
キョン「ワガママでもいいさ。お前が自分をワガママだというなら、これが俺のワガママだ」
佐々木「でも、涼宮さんにはどう説明するつもりだい?」
キョン「…それは…」
佐々木「それが出来ないのならば、僕のワガママを聞いてもらうよ。私情で世界を危険に晒すわけにはいかない」
キョン「なんとかしてみせる」
佐々木「それは無責任だ。…あまりに、無責任だよ」
キョン「大丈夫、俺を信じてくれ。ハルヒだって子供じゃない。きっとわかってくれる」
佐々木「それが原因で僕たちと涼宮さん達が争うような事になるかも知れないよ?」
キョン「…それだけは避けたいな」
佐々木「僕もだ。争いごとは好きではない。まして、悪が存在しない戦いならば尚更だ」
キョン「…どっちが悪いわけではないもんな。こればっかりは」
佐々木「そう。正義対正義の戦いに、君は耐えられるのか」
キョン「…」
214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:45:03.91 ID:pQOHIdvTO
キョン「争いが避けられないのだとしても、お前が自分を殺すのは耐えられない」
キョン「俺だって誰かが傷つくのは嫌だ、仲間が傷つくのは嫌だ。だけどな…お前が我慢すれば済むってのも、なにか間違ってる」
佐々木「…そう、本気で思っているのかい?」
キョン「ああ、だから佐々木。今は俺を信じてくれ」
佐々木「後悔することになるよ、きっと」
キョン「…そうかも知れん。でも、俺も佐々木を忘れるなんて出来ない。だから…」
佐々木「…」ゴク
キョン「俺と……付き合ってくれ、佐々木」
佐々木「うん…」
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:49:44.56 ID:pQOHIdvTO
佐々木「…」
キョン「佐々木…」
佐々木「!」ぐいっ
佐々木「すまない。こうなるとは予想していなかったからね。見苦しい所をお見せしてしまった」
キョン「そんな事はないさ。きっとなんとかなる。だからそんな顔するな、佐々木」
佐々木「…うふふ、ありがとう。優しいね」
キョン「お前の彼氏だからな」
佐々木「うれしいよ……本当に嬉しい…」
キョン「俺もだ。ありがとう佐々木」
217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:52:38.00 ID:CGPrYBrMO
なにこの気持ち
ああああああああああああああああああああ!
219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:55:47.46 ID:pQOHIdvTO
【夕方・駅前】
佐々木「今日はありがとう。君に会えて嬉しかったよ」
キョン「俺もだ。帰り、一人で大丈夫か?」
佐々木「心配してくれるのかい?くつくつ、心遣い感謝するよ。だけど今日は一人で帰ろう」
キョン「別に送ってくぞ?自転車なんだし」
佐々木「いや、それはこの問題が解決してからにしよう」
キョン「…そうか。そうだな」
佐々木「僕達が堂々と一緒に歩けるようになったら、その時は是非送ってくれたまえ」
キョン「ああ、きっとな。それじゃあ」
佐々木「うん。またね、キョン」
キョン「ああ、またな」
ギ…
キコ…キコキコ
ハルヒ「!」
ハルヒ「……キョンと…佐々木さん」
220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:56:44.96 ID:oWIyIoyIO
うわぁぁあ
222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:57:13.90 ID:uOINTMT+0
やっとハルヒのターンか
223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:57:14.38 ID:oSbQk+dF0
見られてたぁぁぁあああああああああああああ
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:59:21.29 ID:pQOHIdvTO
【翌日・学校】
古泉「おはようございます」
キョン「おう、おはようさん。どうしたこんな早くに」
古泉「涼宮さんはまだいらっしゃらないようですね。今のうちにお話しておきたいことがあります」
キョン「そうか…。場所を変えるか?」
古泉「そうした方がよいでしょうね。屋上までご同行願えますか?」
キョン「ああ。他の連中は?」
古泉「ご心配なく。すでに呼んであります。あとは貴方だけです」
キョン「…そうか。行こう」
ガタッ
229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:03:16.41 ID:hFvQwo7pO
【屋上】
みくる「おはようございますぅ。あの話って…?」
長門「…」
古泉「単刀直入に言いましょう。異常事態です」
キョン「異常事態?」
古泉「ええ。涼宮さんの願望実現能力が極端に弱まっています」
キョン「え…ハルヒの能力が?」
みくる「弱まってる?」
長門「…」
古泉「ええ。まず昨日の事ですが…閉鎖空間が発生しました。ごく小規模のね」
キョン「?」
232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:10:30.42 ID:hFvQwo7pO
古泉「原因を追究したところ、原因は貴方にあったようです」
キョン「俺にか…」
古泉「はい。先週から気にはなっていたのですが、涼宮さんの佐々木さんに対する態度がおかしい」
古泉「昨日は貴方と佐々木さんの別れ際に涼宮さんが遭遇していました」
古泉「にもかかわらず、発生した閉鎖空間はごくごく小規模で、神人も暴れてはいなかった」
古泉「そして先週の、貴方の佐々木さんと会うという発言。これに対して涼宮さんは強く反発しなかった」
キョン「だから先週も言ったが、ハルヒがそれを許すぐらい十分考えられるだろう」
古泉「その可能性も考えました。しかし、この仮説を裏付ける事象は他にもあります」
キョン「…なんだよ」
古泉「貴方の日曜日の行動ですよ」
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:12:12.85 ID:sF7HthcN0
>先週
先週=土曜日 でいいのか?
234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:14:35.76 ID:hFvQwo7pO
>>233
はい、土曜日です
236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:18:06.48 ID:hFvQwo7pO
古泉「申し訳ございませんが、最低限の貴方の行動を追跡させていただきました」
キョン「…いまさら文句は言わんさ。なんだ」
古泉「普段は遅刻するのが当たり前の貴方が、その日に限って1時間前に家を出ています」
キョン「それが、お前の仮説の裏づけだってのか?馬鹿らしいにも程がある」
古泉「もちろん、偶然の可能性もあります。しかし同時に、必然の可能性もあるのです」
キョン「佐々木が望んだから俺が早く起きて出発したってのか?そんな事…」
キョン「!」
――――「ああ、ずいぶん待った。君がもしかしたら1時間前くらいに来てくれるんじゃないかと思ってね」
――――「まだだよ。もうすぐ君が来るような気がしていたからね。待っていたのさ」
キョン「まさか」
古泉「思い当たる節があるのですね?」
242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:25:34.41 ID:hFvQwo7pO
キョン「だが俺はアイツの願望をすべて叶えてやれた訳じゃない」
古泉「その内容については存じませんが…僕達にはわかりません」
古泉「それが本当に佐々木さんの望みではなかったのか、あるいは無意識下での願望だったのかはね」
キョン「……」
古泉「勘違いしないでください。貴方を責めているわけではありません」
キョン「…責めているようにしか聞こえんが」
古泉「いえ、本当です。佐々木さんと恋愛関係にあろうと、それはあなたの自由です。それにとやかく言う資格はありません」
古泉「ただ一つ、認識しておいて欲しいことがある。…争いは避けられません」
キョン「…争うことになるのか」
古泉「はい。今、能力は二人に同時に存在しています。涼宮さんから能力が完全に消えたわけではない」
古泉「そして同時に佐々木さんの能力も完全ではない。つまり今、世界は非常に不安定な状態にあります」
250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:34:49.88 ID:hFvQwo7pO
古泉「願望を実現する能力…これが二つ同時に存在することの危険性は、改めて説明する必要もないでしょう」
キョン「そうだな。それくらい俺にもわかる」
古泉「鍵である貴方の心が不安定な以上…争いは避けられないのです」
キョン「どういうことだ」
古泉「これは確信です。能力には、貴方の存在が深く関与している」
キョン「俺が能力の発言に?」
古泉「そう、貴方は鍵なのです。である以上、あなたはどちらかに加勢しなければならない」
キョン「どっちかに加勢…佐々木の敵になるか、ハルヒの敵になるしかないってのかよ」
古泉「それは貴方にはできないでしょうね。さもなくば、傍観です。事の顛末を見守ってください」
古泉「貴方がどちらかに好意を抱いていたとしても、もう一方に敵意を抱くことはないでしょう?」
キョン「当たり前だ」
古泉「今回の戦いは正義と正義です。どちらが勝つにせよ、その先にあるのは世界の安定」
古泉「こうして集まってもらったのは、この情報を知ってほしいのともうひとつ。お願いがあります」
古泉「どちらの正義が勝っても、貴方には見守っていただきたいのです」
252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:39:59.84 ID:UDPVlJTkO
発現の間違いかな?
ハルヒルートにせよ、佐々木ルートにせよ、両方お別れルートにせよ、
ハッピーエンドは無さそうだな…
253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:42:38.01 ID:hFvQwo7pO
古泉「能力の一本化。これはすなわち、世界の崩壊を防ぐという事です」
キョン「……」
古泉「…ご決断ください。貴方の意志に委ねます」
キョン「俺には……どっちの味方もできない」
古泉「わかりました。双方ともに無事という事はありえません、良いですね」
キョン「……ああ」
古泉「こんな決断を迫ってしまって申し訳なく思っています」
キョン「いや、お前が悪いんじゃない」
古泉「…それでは、また放課後に」
キョン「ああ、わかった。それじゃあな」
255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:46:06.67 ID:nZLtCygcO
やっぱ色々考えるとキョンが神なんだよな
257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:48:34.27 ID:hFvQwo7pO
【教室】
キーンコーンカーンコーン
ハルヒ「ぎりぎりね」
キョン「おう、おはようハルヒ」
ハルヒ「おはよ。もうちょっと余裕もって学校来なさいよ」
キョン「すまん。明日からは気をつけるよ」
ハルヒ「うん、良い心掛けね。やっと団員としての自覚が出てきたかしら?」
キョン「かもな。ってことはそろそろ雑用から卒業させてくれても良いんじゃないか?」
ハルヒ「だーめ!アンタはSOS団に必要不可欠な雑!用!なんだから!それがアンタのアイデンティティなのよ!」
キョン「そんな満面の笑みで人の人権を踏みにじるな」
ハルヒ「ふっふーん。不満があるならちょっとは団に貢献しなさい!」ニカ
キョン「はは、そうだな。努力はするよ」
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:54:44.14 ID:hFvQwo7pO
キョン「…」
ハルヒ「キョン」
キョン「…」
ハルヒ「きょーん!」ぐさ
キョン「ぐお!?お前なぁ…人の背中をシャーペンで刺すな」
ハルヒ「なにぼさっとしてんの?窓の外なんか見てポケーッとして」
キョン「ん?いや、考え事をな」
ハルヒ「ふぅん?あんたの考えてることなんてしょうもない事なんでしょうけど、聞いてあげないこともないわよ」
キョン「なんだ、悩み聞いてくれるのか?」
ハルヒ「何意外そうな顔してんのよ?アタシが悩み聞いてあげたらおかしいって言うの?」
キョン「いや…優しいじゃないか、どうした?」
ハルヒ「団員のコンディションを整えてあげるのも団長の務めだからね。なんでも言いなさい」
キョン「…ああ、ありがとなハルヒ。もう少し落ち着いたら話すよ」
264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:00:11.15 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「…む。アタシが聞いてあげるって言ってるのに」
キョン「…今はまだ言えないんだ。すまん。感謝してるよ」
ハルヒ「ふーん。ま、いつでも話したくなったら話しなさい。抱え込むのは身体に毒よ」
キョン「そうだな。ありがとな、ハルヒ」
ハルヒ「フン」ぷい
キョン「……」
キョン(ダメだ、ハルヒを裏切ることなんてできない)
キョン(俺は……どうしたら良いんだ?やっぱり、俺の発言は無責任だったのか?)
キョン(佐々木……)
ハルヒ「…」
265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:03:41.54 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ(キョンが悩んでる事…やっぱり、佐々木さんの事なのかしら)
ハルヒ(…別に、キョンが誰とどんな関係だろうが構わないけど)
ハルヒ(SOS団は恋愛禁止なんだから。そこはきちっとしとかないとね)
ハルヒ(……いつまでこんな言い訳続けるつもりかしらね、アタシ)
ハルヒ「…はぁ」
266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:09:28.98 ID:hFvQwo7pO
【放課後・部室】
コンコン
キョン「…」
コンコン
ガチャ
キョン「…誰も居ない。もう始まってるのか…」
キョン「後悔することになる、か。まったくそのとおりだな、佐々木」
キョン「だけど…こうする他にどうすればよかったんだ?」
キョン「俺には分かりそうもない…相変わらず馬鹿だな俺は」
ガチャ
ハルヒ「やっほ!皆いる?…って、あれ…?キョンだけ?」
キョン「よう、ハルヒ。そうみたいだ。掃除終わったのか?」
ハルヒ「当然よ。あんなの5分もあれば終わるわ」
268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:16:39.56 ID:21JWPEle0
長門なら何とかしてくれる
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:20:36.05 ID:tdkD/4vs0
そういえば長門が居ないなw
270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:20:54.35 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「…皆、どうしたのかしらね」
キョン「きっと急用だろう。こんな日もあるさ」
ハルヒ「そっかぁ…」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン(どうすれば良い?どうすれば争いを止められる…)
ハルヒ(昨日の事…きっとキョンが悩んでるのはその事よね。聞かない方が良いのかしら…)
キョン(佐々木との事をハルヒが知ったらどうなる…)
ハルヒ(佐々木さんとの事を聞いたらどうなるの…?)
273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:28:46.14 ID:hFvQwo7pO
キョン「なぁ、ハルヒ」ハルヒ「ねぇ、キョン」
ハルヒ「!」
ハルヒ「…なによ」
キョン「いや、先に言ってくれ」
ハルヒ「……アンタが悩んでるのってさ」
キョン「……ああ」
ハルヒ「佐々木さんの事?」
キョン「……」
ハルヒ「もし、アンタがその事で悩んでるなら…あ、アタシ、聞いてあげるから」
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「すっきりしないでしょう、アンタも?アンタがうじうじしてたら、アタシも気持ち悪いし」
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:35:23.01 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「あのね?アンタが元気ないと、アタシも調子狂うのよ。SOS団員は常に体調万全でいないとだめなの。わかる?」
キョン「そうか。そうだな、すまん」
ハルヒ「アンタが元気ないと、心配なのよ」
ハルヒ「もう言う、言うわよ。こんなウジウジしたの好きじゃないし、せっかく二人なんだしね」
キョン「言う?」
ハルヒ「キョン、あんたに一度言ったことがあるわよね。恋愛なんて精神病だって」
キョン「ああ。会ったばっかりの頃だな」
ハルヒ「あたし、どうやら重症みたいよ」うる…
キョン「ハルヒ…」
ハルヒ「だから…」ぽろ
ハルヒ「!」ぐいっ
ハルヒ「だから、アタシ…すぅ…アンタの事、好きみたい」ぽろぽろ
280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:41:51.18 ID:hFvQwo7pO
キョン「……」
ハルヒ「……」ぽろぽろ
キョン(佐々木と付き合った事をハルヒに言ったら、それはもう傍観の立場ではないよな)
キョン(傍観…してくれってか、古泉)
キョン(佐々木と付き合ったことを隠すのか?)
キョン(…すまん。それは出来ない。佐々木に対しても、そしてハルヒに対しても不義理だ)
キョン(古泉、約束を破るぞ)
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「…うん」
キョン「すまん」
ハルヒ「…………うん」ぽろぽろ
281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:49:29.39 ID:hFvQwo7pO
キョン「昨日から、佐々木と付き合うことになった」
ハルヒ「そっか…そっかぁ…よかったじゃない」ぽろぽろ
キョン「だから、その告白は受け取れない。すまん、ハルヒ」
ハルヒ「……ううん。おめ…とう……よかったね、キョン…!」ぐしぐし
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「ちゃんと幸せにしてあげんのよ。アンタにはもったいないくらいの美人なんだから」
キョン「ありがとう…すまん、ハルヒ」
ハルヒ「もう謝らなくていい」
キョン「…ああ」
ハルヒ「……う…」ぽろ
ハルヒ「うぇぇん……」ぽろぽろ
284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:51:15.50 ID:lXvN/E/uO
あああぁ…
287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:54:55.13 ID:hFvQwo7pO
キョン「ハルヒ、もう泣かないでくれ」
ハルヒ「うっさい!…アタシ…ひぐ、そんなに大人じゃないの!」ぽろぽろ
ハルヒ「…悔しい……悔しいぃ…うぇぇん…」ぽろぽろ
キョン「……」
キョン(これで良かった…これで良かったはずだ)
キョン(願わくば…これで佐々木に能力が移ってくれ。頼む…)
キョン(そして…誰も傷つくことなく、戦いが終わってくれ…)
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「ごめん、ごめんキョン…!も、ちょっと…だけ…泣かせて…うぐ…」ぽろぽろ
キョン「ああ…」
289 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:55:19.93 ID:0ipU966M0
. .: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄
290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:59:25.99 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「ぐす…」ごしごし
キョン「落ち着いたか?」
ハルヒ「…ん。ごめんねキョン、みっともない所見せちゃったわ」
キョン「いいさ。嬉しかったぞ、ハルヒ」
ハルヒ「ごめんキョン。さっきは偉そうな事言っちゃったけど」
ハルヒ「アタシはまだ子供だから、素直におめでとうって言えない…」
ハルヒ「もし願いが叶うなら…佐々木さんからアンタを取っちゃいたいくらいに」
291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:59:52.39 ID:sF7HthcN0
危険な発言ktkr
300 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:05:59.93 ID:hFvQwo7pO
キョン「!」
ハルヒ「だから、ごめん。今日は先に帰るわ」
キョン「…そうか。一人で大丈夫か」
ハルヒ「当たり前よ、ただ下校するだけだもん」
キョン「それもそうだな」
ハルヒ「ふふ、へんなの。言っとくけどね、これを引きずって変に気を使ったりしたら許さないわよ」
キョン「ああ、わかってる。お前は団長で、俺は団員だもんな」ニコ
ハルヒ「わかってないわね。あんたは団員であって雑用係でもあるのよ!」
キョン「はは、なんだそりゃ」
ハルヒ「じゃあ、また明日。素直におめでとうが言えるように、頭冷やして来るわ」
キョン「ああ…ありがとうな、ハルヒ」
ハルヒ「うん。…あたしこそ、ありがと、キョン」
ガチャ…
…バタン
304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:10:42.69 ID:hFvQwo7pO
キョン「……」
キョン「これで……どうなる」
キョン「争いは…戦いはどうなった…?」
キョン「佐々木。これで良かったんだよな」
キョン「古泉…すまん、約束は守れなかった」
キョン「……」
キョン「…佐々木に電話するか」
ピッ
ピピピピ…
ツー ツー ツー
306 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:11:15.10 ID:sF7HthcN0
ざわ……
307 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:12:48.95 ID:fQ7IG//MO
ハルヒぃぁぁぁぁぁああああ
309 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:14:16.10 ID:hFvQwo7pO
キョン「携帯が…通じない?」
キョン「なんだ?」
キョン「!!」
キョン「嘘だろ?」
タッタッタ
ガバッ
キョン「窓の外が暗い!まさか…嘘だろおい……」
キョン「……閉鎖空間……!!」
314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:16:37.20 ID:RpKmJIG30
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
, '´ ̄ ̄` ー-、 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ 〃" `ヽ、 \ / /" `ヽ ヽ \ -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ / ハ/ u \ハヘ //, '/ u ヽハ 、 ヽ / /" `ヽ ヽ \
|i │ l |リ\ /}_}ハ. 〃 {_{\ /リ| l │ i| //, '/ u ヽハ 、 ヽ
|i | 从 ● u ●l小N レ!小l● ● 从 |、i|〃 {_{\ u /リ| l │ i|
|i (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂li|ノ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ | レ!小l● ● 从 |、i|
| i⌒ヽ j (_.ノ ノi|__/⌒) /⌒ヽ__|ヘ u ゝ._) j /⌒i ! ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
| ヽ ヽx>、 __, イl |::::ヽ/. \ /:::::| l>,、 __, イァ/ ./⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !
| ∧__,ヘ}::ヘ三|:::::/l| |',:::::ハ ./:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、_..\ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│
| ヾ_:::ッリ :::∨:/ | | >'''´ .`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
316 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:22:18.99 ID:hFvQwo7pO
ふわっ
古泉「…お待たせしました」
キョン「古泉!これはどういうことだ?」
古泉「時間がありませんので、用件まで」
古泉「先ほどまでの争いで我々は勝利しました」
古泉「つまり、一時は能力は涼宮さんに戻ったわけです」
キョン「一時は…?いや、そんなことより誰も傷ついてないのか?お前は?怪我は?」
古泉「言ったはずです。双方が無事に済むことはないと」
キョン「…すまん」
古泉「貴方の選択は間違ってはいませんよ」
キョン「俺は…佐々木と付き合った事をハルヒに言ったんだ」
古泉「ふむ。なるほど…これで辻褄が合いますね」
320 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:27:11.51 ID:wN3O1uKJ0
電話繋がらないとかマジでびびったんだがwwww
322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:28:15.42 ID:hFvQwo7pO
古泉「今、そちらに居るのは貴方ともう一人」
キョン「佐々木か!?」
古泉「ええ、そうです。涼宮さんの葛藤の末の決断なのでしょう」
古泉「貴方をあきらめ切れなかった彼女は…貴方に最後の望みを託した」
キョン「最後?」
古泉「そう。彼女は、貴方が佐々木さんと付き合うという事を受け入れる事が出来なかった」
古泉「いえ、受け入れることはできたのでしょう。しかし、それを祝福できない自分が許せなかった」
古泉「ここからはあくまで仮説です。お話しても?」
キョン「ああ。聞かせてくれ」
古泉「結論から言いましょう」
古泉「貴方には選択する権利がある。世界を取るか、佐々木さんを取るか」
325 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:35:32.32 ID:hFvQwo7pO
キョン「そんな選択…俺に出来る訳ないだろ」
古泉「迷っている時間はありませんよ」
古泉「恐らく佐々木さんを取ったのなら、そちらで新しく世界が構築されると思います」
古泉「こちらの世界、涼宮さんの居る現実世界は確実に崩壊します」
古泉「そこに僕達が居るのかはわかりませんが、涼宮さんは存在しないでしょう。まず間違いなく」
キョン「…そんな」
古泉「貴方と佐々木さんを祝福できないのならば、自分が消えてしまおう…彼女らしいといえば彼女らしい考えです」
キョン「ハルヒが居ない世界を作れって言うのか?」
古泉「そして貴方が世界を取ったのなら」
キョン「世界を取ったら…」
古泉「その世界に、佐々木さんが居る保障はありません。存在していても、少なくとも二人のお互いに関する記憶は消えるでしょう」
327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:36:46.90 ID:iY9FRnaJ0
なんという鬼畜ルート
328 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:42:15.45 ID:hFvQwo7pO
古泉「あくまでこれは推測です。決断するのは貴方」
キョン「……佐々木を取ったら、お前達は崩壊に巻き込まれるんだろ」
古泉「そうかも知れませんね。ですが、僕達は貴方を恨みはしませんよ」
キョン「嘘をつけ。死にたいやつなんて居るか」
古泉「死ぬのは勿論怖いですが…。これは貴方の決断しだいです。貴方が決めてください」
キョン「俺は…」
古泉「おっと、もう時間がないようです。方法は以前の閉鎖空間の逆です」
古泉「佐々木さんを取るのならば、彼女に口づけを」
古泉「涼宮さんを恨まないであげてください。彼女も望んで能力を身につけた訳ではありません」
キョン「当然だ。アイツを恨むなんて事は絶対にしない」
古泉「ふふ、さすがです。それでは、お元気で…」
ふっ…
ガチャ
佐々木「キョン…」
333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:47:51.41 ID:hFvQwo7pO
佐々木「すまない。盗み聞くつもりはなかったのだが」
キョン「ああ、いいんだ。お前にも聞いていて欲しかった」
佐々木「くつくつ。あれだけ主役を忌避していたのに、こんな重責を背負うことになるとはね」
キョン「まったくだ。俺はいつから主役級の扱いになっちまったんだか」
佐々木「時間はないのだろう?」
キョン「みたいだな」
佐々木「キョン……」
キョン「佐々木……」
佐々木「いけないな、柄にもなくしんみりしてしまうね。くくっ」
キョン「佐々木、こんな時にまで無理するな。震えてるじゃないか」
佐々木「…とことん意地悪だな君は。自分が消えるかも知れないのに、怖くないはずがないだろう」
337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:51:48.35 ID:hFvQwo7pO
キョン「あと、どれくらい時間は残されているんだろうな」
佐々木「きっと…なんとなくだが、あと10分も持たないね」
キョン「短いな」
佐々木「うん、短いね」
キョン「……」
佐々木「……うん……短い」
キョン「佐々木、約束を守れなくて済まなかった」
佐々木「え?」
344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:56:46.35 ID:hFvQwo7pO
キョン「俺がなんとかするなんて無責任な事言っちまって、済まなかった」
佐々木「くつくつ、そんな事……気にする必要はないさ」
キョン「そういえば、ちゃんとまだ言ってなかったよな」
佐々木「よしてくれキョン。これで最後みたいだ」
キョン「佐々木」
佐々木「…うん」
キョン「愛してる」
佐々木「……うん」ぽろ
佐々木「ありがとう。私もだよ、キョン。愛してる」ぽろぽろ
352 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:03:18.00 ID:hFvQwo7pO
佐々木「キョン、少しだけ弱音を吐いても良い?」
キョン「もちろんだ。お前の彼氏だぞ?いくらでも吐いたらいいさ」
佐々木「キョン…」ぎゅ
キョン「…」ぎゅ
佐々木「怖い…消えたくない…!」うる
佐々木「私を捕まえていて…キョン、離さないで…!」ぽろぽろ
佐々木「私を…ぇぐ…す、好きでいてください、キョン…!うぅぅ…!!」ぎゅう
キョン「…佐々木」
佐々木「…ふふ、ごめんね。さぁ時間だよ。決断の時だ」
キョン「ああ。佐々木、俺の決断を恨まないでくれ」
佐々木「もちろん。恨むはずがないさ、君の彼女だよ?」
355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:06:38.51 ID:hFvQwo7pO
キョン「佐々木」
佐々木「はい」
キョン「お前を愛してる。世界よりもだ」
佐々木「…ありがとう」
キョン「目を閉じてくれるか」
佐々木「はい…」
キョン「…」すっ
ぐいっ
キョン「!」
佐々木「すまない、キョン」
362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:11:34.71 ID:hFvQwo7pO
キョン「おい、もう時間がないんだ!」
佐々木「ああ、わかっているさ」
キョン「佐々木!!!」
佐々木「済まないと思っている。本当に。でも」
キョン「ダメだ!佐々木!!」
佐々木「僕を選んでくれて本当に嬉しかった」
キョン「俺はお前を選ぶ!世界よりも、お前が大事なんだ!」
佐々木「くつくつ、キョン」
キョン「佐々木!」
佐々木「君は世界を救うスーパーヒーローに憧れていたんだろう?」
366 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:14:32.83 ID:fQ7IG//MO
あぁぁ…うわぁぁああぁぁあ
367 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:15:28.33 ID:dzMHJC550
(´;ω;`)
368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:15:52.14 ID:achRwmquO
佐々木うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:21:25.48 ID:hFvQwo7pO
佐々木「元はと言えば、僕がワガママを言わなければ誰も悲しませずに済んだんだ。責任は、僕が取る」
キョン「待ってくれ!」
佐々木「ありがとう。僕のワガママを聞いてくれて、嬉しかったよ」
キョン「もう…時間が…」
佐々木「ありがとう。さようなら、キョン」
キョン「…佐々木、身体が…」
佐々木「くく、奇妙な感覚だね。これが死か」
キョン「死ぬな!死なせるか!俺が助ける!助けるから!」ぽろぽろ
佐々木「もうお別れだ……キョン、最後は笑って別れないか?たった一日の恋人だったけど、これくらいのお願いは聞いてくれ」
キョン「く…うぐ…」ぽろぽろ
佐々木「ふふ…ありがとう」
キョン「佐々木…」ぽろぽろ
佐々木「キョン、愛していると言ってくれ、もう一度…」ぽろぽろ
キョン「ああ、何回でも言ってやる。愛してるぞ、佐々木」
佐々木「あぁ…幸せだよ、キョン、わたしも…あい…
375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:22:28.10 ID:3g5Bo0CG0
。・゚・(ノД`)・゚・。
379 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:23:02.60 ID:wN3O1uKJ0
佐々木いいいいいいいいいいいいいいいいい
387 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:30:31.14 ID:0Og5aAQFO
佐々木が…わたしって…
涙が止まらん…
388 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:31:01.14 ID:hFvQwo7pO
【朝】
キョン「…」ぱち
キョン「……」
キョン「……朝……。帰ってきたのか……」
トテトテトテ
ガチャ
妹「キョンくん!朝ー!ってあれ、起きてる」
キョン「おはよう…。なぁ、日曜日、俺が誰と出かけたか覚えてるか?」
妹「え?うーん?日曜日はキョン君家に居たよ?」
キョン「そうか。そうだったな。ありがとう」
妹「?変なキョン君…」
389 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:31:41.47 ID:sF7HthcN0
ああああああぁぁぁぁぁぁ
390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:31:54.06 ID:dzMHJC550
・・・
393 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:32:12.25 ID:5BCAW1oMO
うああうあうあああああああ
404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:36:08.16 ID:hFvQwo7pO
【学校】
古泉「おはようございます」
キョン「あぁ、おはようさん」
古泉「……気分はいかがですか?」
キョン「…気を使ってくれるな。大丈夫さ」
古泉「!」
キョン「どうやら、帰ってきたみたいだな」
古泉「…覚えてらっしゃるのですか」
キョン「ああ。良かった、忘れてなくて…。佐々木の、最後の愛情かもな」
古泉「……辛い決断をさせてしまいましたね」
キョン「いいさ。誰が悪いわけでもない」
408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:39:02.19 ID:21JWPEle0
: :: :::: ::::: ::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : ::: :::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : : :: ::: :::::::::::::::::::::: Λ_Λ . . . .: : : ::: : ::
: : : :: ::::::: :: :/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : :
∧ _∧::::::::::::::::/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i ∧ _∧
::::::::/⌒ ̄⌒ヽ)'ヽ::::::/ :::/;;: ヽ ヽ ::l::::::::/⌒ ̄⌒ヽ)'ヽ:
 ̄/;;;;;;;;;:: ::::ヽ;; |::::(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄/;;;;;;;;;:: ::::ヽ;; |
::::::|;;;;;;;;;:: ノヽ__ノ: : :::::::: :: :: : ::::::::::::::::::::::|;;;;;;;;;:: ノヽ__ノ
 ̄l;;;;;;::: /::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l;;;;;;::: /
422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:44:30.10 ID:hFvQwo7pO
キョン「アイツの事を忘れて生きるくらいなら、辛かろうが死ぬまでずっと覚えていたいからな」
古泉「……言葉が見つかりません……申し訳ありません」
キョン「どういう訳か俺はこうしてアイツの事を覚えていられるんだ。ありがたい」
古泉「…きっと、最後に願望実現能力を持っていたのは佐々木さんだと思います」
キョン「佐々木が?」
古泉「ええ。貴方が能力の鍵なのですから。きっと、最後に愛の言葉を囁いたのでしょう?」
キョン「ああ…そうだった。そうだ。だから」
古泉「彼女が、せめてあなたに覚えていて欲しいと願ったんでしょう」
古泉「涼宮さんの願望を上書きする事ができないなら、せめて、と」
キョン「……そうかもな。そうだと思うよ、俺も」
キョン「ありがとな、佐々木」
433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:48:55.71 ID:hFvQwo7pO
キョン「お前にもずいぶん助けられた。感謝してるぜ、古泉」
古泉「…ありがとうございます。…強くなられましたね」
キョン「はは、きっと佐々木のおかげだ。一番強かったのはあいつだからな」
古泉「ふふ、そうかもしれませんね」
キョン「それじゃあな、また放課後に」
古泉「ええ。それでは」
スタ スタ
スタ スタ
444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:53:51.00 ID:hFvQwo7pO
【教室】
ガラガラ
キョン「よう、ハルヒ」
ハルヒ「あら、早いわね。おはよ」
キョン「ああ、おはよう」
ハルヒ「なんか目覚め良さそうね?なんかあった?」
キョン「うん?あぁ、まぁな」
ハルヒ「なによ、言いなさいよ」
キョン「はは、また今度な」
ハルヒ「え…」
キョン「さて…授業始まるぞ、ハルヒ」
ハルヒ「う、うん…」
ハルヒ(泣いてる…?)
キョン「…」ぐいっ
キョン「……ありがとうな、佐々木」
445 : ◆r3yksmPHg2 :2009/03/08(日) 03:54:23.29 ID:hFvQwo7pO
終わりです。
遅くまでお付き合いありがとうございました!
446 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:54:42.89 ID:qAOPEBYj0
なん・・・だと・・・
447 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:54:47.99 ID:sF7HthcN0
ば、バッドエンドッ……!
乙。orz
448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:54:58.14 ID:wiIkrpZaO
乙です。
450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:55:24.26 ID:nZLtCygcO
乙
やはり報われないのか
ありがとう
461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:55:54.91 ID:284xSKpQO
結局、ヒーローなんて居なかったんだな
469 : ◆r3yksmPHg2 :2009/03/08(日) 03:57:15.59 ID:hFvQwo7pO
救いエンドも考えてはいましたが、初志貫徹しました。
ハッピーエンド期待していた方申し訳ございません
481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 04:02:11.52 ID:8y4EJXt5O
それでもキョンに最後には選ばれたから・・・
ワシは佐々木の最後は幸せだったと疑わないんじゃい
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当ブログについて
※欄360さんありがとうです。
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お絵かき掲示板より名無しの権三郎さんありがとうです。

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読み物:ハルヒ
お絵かき掲示板
画像掲示板
佐々木『羨ましい事だ。僕はたいして代わり映えのしない平々凡々な日々を送ってるよ』
キョン「俺はその生活が羨ましいね」
佐々木『変わらないね、一歩引いた立場を好むのは』
キョン「すすんで主役を買って出たいとも思わんしな」
佐々木『くつくつ。君らしいよ。時にキョン、今週末は何をしている?』
キョン「土曜日は団活だな。日曜日は暇だが。お前から誘ってくれるとは珍しい」
佐々木『まだ誘いはかけていないが、図星だよ。日曜日会わないか?』
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 14:54:47.57 ID:J1ZNd3cmO
キョン「良いぜ。積もる話もあるしな」
佐々木『僕もだよ。君に是非聞いてもらいたい話がある』
キョン「よし、じゃあ日曜日に。迎えに行こうか?」
佐々木『いや、遠慮しておこう。君に足労をかける訳にもいかないしね』
キョン「俺は構わないけどな…。じゃあ駅前の喫茶店でどうだ」
佐々木『うん、わかった。少し早いが朝10時で良いかな』
キョン「起きられるかな…」
佐々木『遅刻は厳禁だよ。久しぶりの再会なんだ、お互い気分よく会おうじゃないか』
キョン「もう3時間遅くしてくれればなぁ。ま、努力はするさ」
佐々木『うん、よろしく頼むよ。じゃあ…久しぶりに会えるのを楽しみにしてるよ』
キョン「ああ。おやすみ」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 14:59:51.72 ID:J1ZNd3cmO
【土曜日・不思議探索】
ハルヒ「今日も収穫なしだったわね。キョン、真面目に探してる?」
キョン「なんで俺だけに…。探してるよ」
ハルヒ「だってあたしとペアにならなかったのアンタだけじゃない」
キョン「ちゃんと探してるさ。なあ長門」
長門「…」
ハルヒ「もう、しょうがないわね。明日も探索しようかしら。皆暇?」
みくる「はい、私は大丈夫ですよ」
古泉「もちろんです」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:03:45.81 ID:J1ZNd3cmO
キョン「すまん、俺は」
ハルヒ「待ちなさい、あんたに拒否権はないわ。どうせ暇でしょ?」
キョン「それがそうでもないんだ。古い友人に会う約束をしててな」
ハルヒ「ふぅん?佐々木さん?」
キョン「そうだ。前に会ったことあるだろ」
ハルヒ「あの子とねぇ。デート?」
キョン「アホか。そんなんじゃない、久しぶりに話するだけだ」
ハルヒ「……まぁいいわ。じゃあ明日は探索中止。月曜は遅刻するんじゃないわよ」
キョン「ああ、すまんな」
古泉「ふむ…?」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:07:37.71 ID:J1ZNd3cmO
・
・
・
キョン「で、解散した後になんで俺についてくる」
古泉「気がかりとでもいいましょうか。不自然ではありませんか」
キョン「…なにがだ」
古泉「わかっているのでしょう?涼宮さんのことですよ」
キョン「やけにあっさりしてる…ってことか?」
古泉「ご名答。わかっていらっしゃるのならば話は早い。どうお考えですか」
キョン「さてね。あいつの精神衛生はお前が専門だろ」
古泉「では僕の考えを述べさせてもらいましょう。何か裏があるとしか思えない」
キョン「まさか。あいつも人間だ、たまに友人と会うくらい許してくれたんだろ」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:12:47.43 ID:J1ZNd3cmO
古泉「本当にそうならば僕も同じ考えを持つでしょう。問題は相手が佐々木さんだというのに許したことです」
キョン「佐々木に問題があるってか?勘弁してくれ」
古泉「前にも一度言いましたが、彼女は非常に魅力的な女性です。これは客観的に見ての意見ですが」
キョン「…まぁ、反論したところで生産性のある議論はできないな。で?」
古泉「なぜ魅力的な女性とあなたが会うのを涼宮さんが許したのか。気になりませんか」
キョン「俺が誰と会おうと気にしてないだけ…」
古泉「ではない事くらいは自覚しているでしょう」
キョン「佐々木を女として見ていないんじゃないか?前にも俺の親友って紹介したしな」
古泉「それならば良いんですがね。まぁ、今はわかりません。また月曜に無事に会えるようにしましょう」
キョン「お前はいちいち大げさだ。じゃ、また月曜な」
古泉「ええ、それでは失礼します」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:16:30.47 ID:J1ZNd3cmO
【日曜日・午前8時】
妹「キョンくーん!あさー…って、あれ?起きてる」
キョン「おう、おはよう。そんなに俺が起きてると珍しいか妹よ」
妹「だってぇ、今日は日曜日だよ?」
キョン「わかってるよ。今日は佐々木と会う約束しててな」
妹「えー?ハルにゃんじゃないの?」
キョン「今日はな。さて、朝飯できてるか?」
妹「できてるよぅ。ねぇ、デート?」
キョン「うん?そんな事ない。久しぶりに話するだけだ」
妹「へぇー」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:20:12.90 ID:J1ZNd3cmO
キョン「ごちそうさん。じゃあ行って来るよ」
妹「いってらっしゃ~い」
キョン「おう、じゃあな」
バタン
キョン「9時か…ちょっと早すぎたかもな」
すっ
キコキコキコ
キコキコキコ
キョン「この調子だと30分以上待つ事になるかもな。なんでこんなに早く支度したんだ、俺?」
キコキコキコ
キコキコキコ
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:21:22.00 ID:PykSoeEAP
シコシコシコ
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:23:58.00 ID:J1ZNd3cmO
【9時20分・駅前喫茶店】
キョン「…どうすっかなぁ。先に喫茶店に入っておくか」
キィ…
店員「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」
キョン「後から一人来ます…ん?」
店員「はい?」
キョン「あれは…佐々木。もう来てたのか。すみません、連れがもう入ってるみたいです」
店員「かしこまりました。ごゆっくりどうぞ」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:28:53.50 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「やぁ」ニコ
キョン「おう。待ったか?」
佐々木「ああ、ずいぶん待った。君がもしかしたら1時間前くらいに来てくれるんじゃないかと思ってね」
キョン「これでもかなり早く来たんだがなぁ。すまん」
佐々木「ううん、僕が勝手に君を待ってたんだ。君が謝る必要はないさ」
キョン「それもそうか。もう注文はしたのか?」
佐々木「まだだよ。もうすぐ君が来るような気がしていたからね。待っていたのさ」
キョン「…遅刻しなくて良かった。何にする?」
佐々木「おや?まるで奢ってくれるような口ぶりだね」
キョン「まぁな。待たせたんだし、これくらい構わんぜ」
佐々木「君はそんなに律儀な男だったかな?くつくつ、しかし遠慮させてもらうよ」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:37:33.32 ID:J1ZNd3cmO
キョン「そうか?遠慮するなよ」
佐々木「前に話していたSOS団の罰金制度だね?良いんだよ、今日は僕が誘ったんだし」
キョン「お前に奢るのを罰金だなんて思わないっての」
佐々木「嬉しいね。では今度会う時はご馳走になるよ」
キョン「次ね。覚えとくよ。すみませーん」
店員「はい、ご注文をお伺いします」
佐々木「ホットレモンティーとアメリカンをお願いします」
店員「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
キョン「…びっくりした。なんで俺がコーヒー頼もうとしてた事がわかったんだ?」
佐々木「なんとなくだよ。君が僕とお茶する時にコーヒー以外を頼むのを見たことがないからね」
キョン「もし俺がコーヒー以外を飲むつもりだったらどうしたんだ?」
佐々木「その時は取り消せば良いだけだよ。君の注文を当てたかっただけだ、見逃してくれ」
キョン「あまり意味があるとは思えんが」
佐々木「意味なんてないさ。ただなんとなく当てたら嬉しいと思ってね」ニコ
キョン「はは、なんだそれ」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:33:44.49 ID:7HXXahFKO
台詞でくつくつはさすがに違和感ないか?
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:39:58.41 ID:J1ZNd3cmO
>>31
こだわりって程のもんじゃないけど、癖みたいなもんです。大目に見て下さい
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:50:48.15 ID:J1ZNd3cmO
店員「お待たせしました。アメリカンとホットレモンティーです」
佐々木「ありがとうございます」
カチャ
キョン「…で、話したかったことってなんだ?」
佐々木「うん、実はね。お願いがあるのだが、聞いてくれるかい?」
キョン「お前には世話になったからな。よほど無理な内容じゃなければ聞くよ」
佐々木「くく、よほど無理なお願いかもしれないよ?」
キョン「努力はするさ。言ってみてくれ」
佐々木「今日一日、僕を遊びに連れて行ってくれないかな」
キョン「は?」
佐々木「場所はどこでも構わない。休日を丸々君とすごしたいんだ。どうだろう?」
キョン「そんな事か。もちろん良いぜ、はじめからそのつもりだしな」
佐々木「良かった。断られたらどうしようかと思って緊張していたんだよ」
キョン「断る理由もないしな。ウチの団長さんなら考えたかも知れんが」
佐々木「…君は女心をもう少し理解したまえ」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 15:57:05.66 ID:J1ZNd3cmO
キョン「で、どこに行こうか」
佐々木「どこに連れて行ってくれるんだい?」
キョン「生憎今は金持ちじゃないんだ。あまりいい所には行けないぞ」
佐々木「心外だね。僕と君の間に、そんな気遣いは不要だよ」
キョン「そうか、すまん。ついいつもの癖でな」
佐々木「……。くつくつ、苦労しているんだね」
キョン「それじゃあ…ん?」
佐々木「…」じーっ
キョン「どうした佐々木?」
佐々木「…僕がどこに行きたがってるか当ててみてくれないか」じーっ
キョン「…」
佐々木「…」じーっ
キョン(佐々木ってこんなに小さかったっけか?…いかん、佐々木相手に変な意識を持ってどうする)
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:01:50.24 ID:J1ZNd3cmO
キョン「よし」
佐々木「!」
キョン「佐々木、今日は自転車か?」
佐々木「いや、違うよ。君は自転車だね」
キョン「おう。久しぶりにアレ、やるか」
佐々木「本当に久しぶりだね。塾に通っていた頃は毎日乗せてもらっていたな」
キョン「だな。最近運動不足だったからちょうどいい。さ、乗ってくれ」
佐々木「…」
キョン「うん?どうした」
佐々木「君は本当にデリカシーがないな。女性を後ろに乗せるのに運動不足だからはないだろう」
キョン「はは、そういえばそうだな。すまんかった。さ、早く行こうぜ」
佐々木「もう…」すっ
ガチャ
キコキコ
キコキコ
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:07:23.59 ID:J1ZNd3cmO
キコキコ
佐々木「重くないかい?」
キョン「ん?ああ、ぜんぜん。問題ないぞ。変わってないな佐々木は」
佐々木「…喜んでいいのか悩むところだ」
キョン「そうか?褒めたつもりだが」
佐々木「ほう?では、中学校の頃と今君の後ろに居る僕を比べて変わったところはないかい?」
キョン「うん?いや、別に…」
佐々木「…ふむ」ぎゅ
キョン「!」
佐々木「どうだい、変わってはいないかな」
キョン「う、うーん。さぁ?あまり変わってないような気はするが」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:14:43.24 ID:J1ZNd3cmO
【キョンの中学校】
佐々木「驚いた、予想外だよ。ここに連れて来てくれるなんてね」
キョン「なんとなくな。正解か?」
佐々木「どうだろうね。君が正解だと思うなら正解だよ」
キョン「俺も久しぶりに来たかったしな。ちなみに正解は『どこでもいい』だろ?」
佐々木「!」
キョン「図星か」
佐々木「くつくつ。敵わないね」
キョン「日曜日だし、校門もしまってるが…ま、卒業生だし許されるだろ」
佐々木「乗り越えるのかい?」
キョン「ああ、久しぶりに中も見てみたいしな。ほら、手貸してやるよ」
佐々木「つかぬ事をお聞きするが…君は僕の今日の格好が見えているかい?」
キョン「もちろんだ」
佐々木「わかっているなら尚更問題だ。君はスカート姿の女性に柵を跨がせるのかい?」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:22:52.88 ID:J1ZNd3cmO
キョン「そうは言ってもなぁ。他に出入り口なんてないぞ?」
佐々木「部活動はやっているんじゃないかな?」
キョン「残念ながら、今はテスト期間中だから部活は休みだ」
佐々木「…致し方ない。手を貸してもらえるかい」
キョン「ああ。ほら…よっと」ぐいっ
佐々木「よいしょ」ぐっ
キョン「よし、先に降りろよ佐々木」
佐々木「ちょっと待ってくれ。人間に限らず、飛行が不可能な動物はみな例外なく高所を嫌がる。なぜだと思う?」
キョン「さぁ?落ちるのが怖いからだろ?」
佐々木「ご名答。君は本当に良い聞き手だね。動物は無意識の内に重力を認識しているからね」
佐々木「しかし鳥類たちはその恐怖に打ち勝つばかりか、重力に縛られず空に進出した」
佐々木「恐怖の克服と進化は因果関係にあると言われるが、こんな所にも進化のロマンはあるものだね」
佐々木「…僕は、鳥になろう」
キョン「要するに怖いんだな?」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:30:43.38 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「困った事になった。キョン、先に降りて僕を支えてくれないか」
キョン「別に良いけど…よっと」すとっ
佐々木「さぁ、目を閉じて僕を支えてくれ」
キョン「目を閉じて?無理に決まってるだろう」
佐々木「待って!まだ振り返ってはだめだよ。そのままこっちに来て」
キョン「おい、目を閉じてなんて受け止められるわけないぞ。怪我したらどうする」
佐々木「くつくつ。では僕を下から見上げたいとでも言うのかい」
キョン「!」
佐々木「ああ、幻滅したよキョン。そんな邪な考えでここに連れてきたのか」
キョン「お、俺は別にそういうつもりじゃ…」
佐々木「君への認識を改めざるを得ないな」
キョン「ああもう。しょうがない、ほら」
佐々木「?」
キョン「このまま後ろ向いて下まで行ってやるから。肩車の要領で俺に乗れよ」
佐々木「……抵抗はあるが、仕方ないね。妥協策だ」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:35:48.81 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「行くよ?」
キョン「ああ。いつでもいいぜ」
佐々木「…っ」
よじよじ…
ぽふっ
キョン「よし、乗ったな。下ろすぞ」
佐々木「あ、ああ。ありがとうキョン」
すとっ
キョン(女の太ももって、あんな柔らかいもんなのか…い、いかん…)
佐々木(不可抗力とは言え、キョンの頭が…)
キョン「と、とりあえず散策してみるか」
佐々木「え?う、うん、そうだね。あはは」
キョン「あはは、か…」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:42:08.11 ID:J1ZNd3cmO
キョン「この校舎、懐かしいな。この入り口で確か初めて話したんだ」
佐々木「そうだったね。つい最近の事のように思えるよ」
キョン「あれからもう随分たつな。こうしてお前が隣にいると、まだ中学生のような気がする」
佐々木「時間と言うのは現代の技術では決して戻せない。だからこそ価値があると思うんだ」
キョン「そうだな。失敗をやり直せたら、人生面白くないかもしれん」
佐々木「それでもやり直したいと思うような選択はきっと誰しもが経験しているものだよ」
キョン「かもな」
佐々木「くつくつ。愚かだと言われるかも知れないが」
キョン「うん?」
佐々木「もしも、一度だけやり直しが利くのなら僕は北高に行く」
キョン「…今の高校、そんなに面白くないのか?」
佐々木「……すまない、一番の愚か者は僕ではないようだ」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:48:10.80 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「時々ね、思うんだよ。中学校の頃は楽しかったなと」
キョン「そうだな。俺も楽しかった」
佐々木「こんな事を考えたことはないかい?もう一度中学生に戻りたいなぁなんて」
キョン「…俺は、今の生活にそれなりに満足しているしな」
佐々木「そうか。僕は時々思ってしまうんだよ。懐古趣味があるわけではないのだが」
キョン「たまにはいいんじゃないか?昔を振り返るのも大事なことだ」
佐々木「優しいな君は。そこも君の魅力のひとつだよ」
キョン「…そんなもんかね」
佐々木「ああ。そうだ、運動場に行ってみないか」
キョン「いいぜ」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 16:57:31.14 ID:J1ZNd3cmO
【運動場】
キョン「変わり映えのしない運動場だな」
佐々木「そこがここの良い所さ。変わらないというのは素晴らしい事だよ」
キョン「…永遠に変わらないものなんてないけどな」
佐々木「君の言うとおりだ。寂しいね」
キョン「…」
佐々木「…」
キョン「平和だな」
佐々木「ああ。本当に。こんなに穏やかに過ごせるのはいつぶりだろう」
キョン「大変なんだな、高校」
佐々木「それなりにね。良い息抜きになりそうだ」
キョン「そりゃ良かった」
佐々木「今日は付き合ってくれて嬉しいよ。ありがとう、キョン」
キョン「いいさ。俺も、いい息抜きになる」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:06:48.33 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「覚えているかい、体育祭の事」
キョン「体育祭?」
佐々木「ほら、3年生の最後の体育祭。フォークダンスがあったじゃないか」
キョン「ああ、あったなそういえば。それが?」
佐々木「本当に覚えていないんだね。困ったものだ。僕はずっと心残りだったというのに」
キョン「うーん?ああ、最後にお前と組む直前に終わっちまったことか」
佐々木「そう、それだ。良ければここであの時の続きをしたいのだが」
キョン「続き?ここで踊るってか?」
佐々木「何もそこまで再現してくれなくていいさ。多くの生徒達は踊りよりも異性と手を繋ぐことに意味を見出していたしね」
キョン「手を繋ぐくらいなら、そんな断りを入れなくてもいいさ」
佐々木「くつくつ。ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうよ」
すっ
ぎゅ
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:09:53.35 ID:7HXXahFKO
涼宮さんがアップを始めました
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:14:30.82 ID:639Ot3aKO
古泉くんもアップをはじめました
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:15:02.97 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「…嬉しいね。こうしていると、本当に中学生に戻ったみたいだ」
キョン「…」
佐々木「ねぇ、キョン。今日話したかったことなんだが」
キョン「ああ。俺と遊びに来たかっただけじゃないんだろう?」
佐々木「全くもってその通りさ。僕はね、恋愛なんて一種の精神病だと思っている」
キョン「そういやそんな事言ってたな」
佐々木「僕は…どうやら、重症のようだよ」
キョン「……」
佐々木「もちろん叶わない事はわかっているんだ。君の心が涼宮さんに向いていることも」
キョン「ハルヒはそんなんじゃないさ」
佐々木「良いんだ。嘘を吐いてくれなくて良い」
キョン「…」
佐々木「お願いがあると言っただろう。…どうしても君に聞いてほしかったんだ」
キョン「よし、聞こう。言ってくれ」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:26:23.20 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「君と違う高校を選び、離れて暮らすうちに君の影は消えてくれると思っていた」
佐々木「敢えて違う高校を選んだんじゃない。君を追って志望校を変えるほどの勇気がなかったんだ」
佐々木「…勉強に明け暮れていれば、君の事は忘れられるはずだった」
佐々木「なのに君は僕の中でどんどん大きくなり…そして、この間の再会だ」
佐々木「どうやら僕は、精神病に打ち勝てるほど強くはなかったらしい」
佐々木「そこでだ。君にこの病気を治す手伝いをしてほしくてね」
キョン「ああ」
佐々木「くくっ…しゃべりすぎたな。緊張しているのかもしれない」
佐々木「キョン。僕を、振ってくれないか」
キョン「俺が…お前をフればいいのか」
佐々木「卑怯だと思うだろう?僕自身もそう思う」
佐々木「親友だなんて言っておきながらこの有様だ。情けないよ」クス
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:33:04.06 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「涼宮さんの願望実現能力の事は聞いている」
キョン「ハルヒの能力、か…」
佐々木「それがある限り僕に勝ち目はない。そして前にも言ったとおり、僕は能力を引き継ぐつもりもない」
キョン「橘が前に喫茶店で話していたアレか」
佐々木「そう。何の巡り会わせか、僕には能力を持つ資格があるらしい。こんな平凡な人間にね」
キョン「それなら俺だってそうさ。こんな平凡な人間、探してもそうそう居ないぜ」
佐々木「興味深い発言だね。平凡が探しても居ない、か。それは非凡ではないかとも思うが。今はそれよりも」
キョン「…」
佐々木「……好きなんだ、キョン」
キョン「……そうか。ありがとう佐々木」
佐々木「ふふ、ごめんねキョン。ワガママだと自覚しているよ」
キョン「そのワガママは聞いてやれそうにない」
佐々木「…!」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:49:05.70 ID:J1ZNd3cmO
キョン「…ハルヒから能力を奪ってやろうとは思わないのか」
佐々木「思わない」
キョン「俺は…正直に言おう。中学の頃からお前に惹かれていた」
佐々木「だめだ、キョン。やめてくれ」
キョン「確かに高校に入ってからは望んでた非日常に囲まれて楽しかったかも知れない」
キョン「だけど、確かに中学校の頃、お前と居て楽しかった。それは嘘じゃない」
佐々木「…キョン」
キョン「俺は、どうすればいいんだ」
佐々木「すまない。迷わせるような事を言ってしまって。もう忘れてくれ」
キョン「…ハルヒを裏切ることはできない。でも佐々木。お前を忘れることもできないんだ」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 17:53:45.65 ID:J1ZNd3cmO
佐々木「僕がこんな事を言い出さなければ、君を困らせることもなかった。すまない」
キョン「お前が謝ることじゃない。そして…誰を恨んでも仕方のないことだ」
佐々木「そうさ。だから僕を切れば良い。君は明日からまた楽しい学校生活を送るんだ」
キョン「お前はどうなる」
佐々木「僕は僕で、それなりの人生を歩むさ。いつか、今日の事を振り返って懐かしむ事ができるくらいにはね」
キョン「…お前はそれを望んでるのか」
佐々木「……」
キョン「……」
佐々木「ああ。これが僕の望みだ」
208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:39:22.04 ID:pQOHIdvTO
キョン「佐々木。お前の望みは、聞けそうにない」
佐々木「キョン…」
キョン「ワガママでもいいさ。お前が自分をワガママだというなら、これが俺のワガママだ」
佐々木「でも、涼宮さんにはどう説明するつもりだい?」
キョン「…それは…」
佐々木「それが出来ないのならば、僕のワガママを聞いてもらうよ。私情で世界を危険に晒すわけにはいかない」
キョン「なんとかしてみせる」
佐々木「それは無責任だ。…あまりに、無責任だよ」
キョン「大丈夫、俺を信じてくれ。ハルヒだって子供じゃない。きっとわかってくれる」
佐々木「それが原因で僕たちと涼宮さん達が争うような事になるかも知れないよ?」
キョン「…それだけは避けたいな」
佐々木「僕もだ。争いごとは好きではない。まして、悪が存在しない戦いならば尚更だ」
キョン「…どっちが悪いわけではないもんな。こればっかりは」
佐々木「そう。正義対正義の戦いに、君は耐えられるのか」
キョン「…」
214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:45:03.91 ID:pQOHIdvTO
キョン「争いが避けられないのだとしても、お前が自分を殺すのは耐えられない」
キョン「俺だって誰かが傷つくのは嫌だ、仲間が傷つくのは嫌だ。だけどな…お前が我慢すれば済むってのも、なにか間違ってる」
佐々木「…そう、本気で思っているのかい?」
キョン「ああ、だから佐々木。今は俺を信じてくれ」
佐々木「後悔することになるよ、きっと」
キョン「…そうかも知れん。でも、俺も佐々木を忘れるなんて出来ない。だから…」
佐々木「…」ゴク
キョン「俺と……付き合ってくれ、佐々木」
佐々木「うん…」
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:49:44.56 ID:pQOHIdvTO
佐々木「…」
キョン「佐々木…」
佐々木「!」ぐいっ
佐々木「すまない。こうなるとは予想していなかったからね。見苦しい所をお見せしてしまった」
キョン「そんな事はないさ。きっとなんとかなる。だからそんな顔するな、佐々木」
佐々木「…うふふ、ありがとう。優しいね」
キョン「お前の彼氏だからな」
佐々木「うれしいよ……本当に嬉しい…」
キョン「俺もだ。ありがとう佐々木」
217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:52:38.00 ID:CGPrYBrMO
なにこの気持ち
ああああああああああああああああああああ!
219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:55:47.46 ID:pQOHIdvTO
【夕方・駅前】
佐々木「今日はありがとう。君に会えて嬉しかったよ」
キョン「俺もだ。帰り、一人で大丈夫か?」
佐々木「心配してくれるのかい?くつくつ、心遣い感謝するよ。だけど今日は一人で帰ろう」
キョン「別に送ってくぞ?自転車なんだし」
佐々木「いや、それはこの問題が解決してからにしよう」
キョン「…そうか。そうだな」
佐々木「僕達が堂々と一緒に歩けるようになったら、その時は是非送ってくれたまえ」
キョン「ああ、きっとな。それじゃあ」
佐々木「うん。またね、キョン」
キョン「ああ、またな」
ギ…
キコ…キコキコ
ハルヒ「!」
ハルヒ「……キョンと…佐々木さん」
220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:56:44.96 ID:oWIyIoyIO
うわぁぁあ
222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:57:13.90 ID:uOINTMT+0
やっとハルヒのターンか
223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:57:14.38 ID:oSbQk+dF0
見られてたぁぁぁあああああああああああああ
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 23:59:21.29 ID:pQOHIdvTO
【翌日・学校】
古泉「おはようございます」
キョン「おう、おはようさん。どうしたこんな早くに」
古泉「涼宮さんはまだいらっしゃらないようですね。今のうちにお話しておきたいことがあります」
キョン「そうか…。場所を変えるか?」
古泉「そうした方がよいでしょうね。屋上までご同行願えますか?」
キョン「ああ。他の連中は?」
古泉「ご心配なく。すでに呼んであります。あとは貴方だけです」
キョン「…そうか。行こう」
ガタッ
229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:03:16.41 ID:hFvQwo7pO
【屋上】
みくる「おはようございますぅ。あの話って…?」
長門「…」
古泉「単刀直入に言いましょう。異常事態です」
キョン「異常事態?」
古泉「ええ。涼宮さんの願望実現能力が極端に弱まっています」
キョン「え…ハルヒの能力が?」
みくる「弱まってる?」
長門「…」
古泉「ええ。まず昨日の事ですが…閉鎖空間が発生しました。ごく小規模のね」
キョン「?」
232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:10:30.42 ID:hFvQwo7pO
古泉「原因を追究したところ、原因は貴方にあったようです」
キョン「俺にか…」
古泉「はい。先週から気にはなっていたのですが、涼宮さんの佐々木さんに対する態度がおかしい」
古泉「昨日は貴方と佐々木さんの別れ際に涼宮さんが遭遇していました」
古泉「にもかかわらず、発生した閉鎖空間はごくごく小規模で、神人も暴れてはいなかった」
古泉「そして先週の、貴方の佐々木さんと会うという発言。これに対して涼宮さんは強く反発しなかった」
キョン「だから先週も言ったが、ハルヒがそれを許すぐらい十分考えられるだろう」
古泉「その可能性も考えました。しかし、この仮説を裏付ける事象は他にもあります」
キョン「…なんだよ」
古泉「貴方の日曜日の行動ですよ」
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:12:12.85 ID:sF7HthcN0
>先週
先週=土曜日 でいいのか?
234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:14:35.76 ID:hFvQwo7pO
>>233
はい、土曜日です
236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:18:06.48 ID:hFvQwo7pO
古泉「申し訳ございませんが、最低限の貴方の行動を追跡させていただきました」
キョン「…いまさら文句は言わんさ。なんだ」
古泉「普段は遅刻するのが当たり前の貴方が、その日に限って1時間前に家を出ています」
キョン「それが、お前の仮説の裏づけだってのか?馬鹿らしいにも程がある」
古泉「もちろん、偶然の可能性もあります。しかし同時に、必然の可能性もあるのです」
キョン「佐々木が望んだから俺が早く起きて出発したってのか?そんな事…」
キョン「!」
――――「ああ、ずいぶん待った。君がもしかしたら1時間前くらいに来てくれるんじゃないかと思ってね」
――――「まだだよ。もうすぐ君が来るような気がしていたからね。待っていたのさ」
キョン「まさか」
古泉「思い当たる節があるのですね?」
242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:25:34.41 ID:hFvQwo7pO
キョン「だが俺はアイツの願望をすべて叶えてやれた訳じゃない」
古泉「その内容については存じませんが…僕達にはわかりません」
古泉「それが本当に佐々木さんの望みではなかったのか、あるいは無意識下での願望だったのかはね」
キョン「……」
古泉「勘違いしないでください。貴方を責めているわけではありません」
キョン「…責めているようにしか聞こえんが」
古泉「いえ、本当です。佐々木さんと恋愛関係にあろうと、それはあなたの自由です。それにとやかく言う資格はありません」
古泉「ただ一つ、認識しておいて欲しいことがある。…争いは避けられません」
キョン「…争うことになるのか」
古泉「はい。今、能力は二人に同時に存在しています。涼宮さんから能力が完全に消えたわけではない」
古泉「そして同時に佐々木さんの能力も完全ではない。つまり今、世界は非常に不安定な状態にあります」
250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:34:49.88 ID:hFvQwo7pO
古泉「願望を実現する能力…これが二つ同時に存在することの危険性は、改めて説明する必要もないでしょう」
キョン「そうだな。それくらい俺にもわかる」
古泉「鍵である貴方の心が不安定な以上…争いは避けられないのです」
キョン「どういうことだ」
古泉「これは確信です。能力には、貴方の存在が深く関与している」
キョン「俺が能力の発言に?」
古泉「そう、貴方は鍵なのです。である以上、あなたはどちらかに加勢しなければならない」
キョン「どっちかに加勢…佐々木の敵になるか、ハルヒの敵になるしかないってのかよ」
古泉「それは貴方にはできないでしょうね。さもなくば、傍観です。事の顛末を見守ってください」
古泉「貴方がどちらかに好意を抱いていたとしても、もう一方に敵意を抱くことはないでしょう?」
キョン「当たり前だ」
古泉「今回の戦いは正義と正義です。どちらが勝つにせよ、その先にあるのは世界の安定」
古泉「こうして集まってもらったのは、この情報を知ってほしいのともうひとつ。お願いがあります」
古泉「どちらの正義が勝っても、貴方には見守っていただきたいのです」
252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:39:59.84 ID:UDPVlJTkO
発現の間違いかな?
ハルヒルートにせよ、佐々木ルートにせよ、両方お別れルートにせよ、
ハッピーエンドは無さそうだな…
253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:42:38.01 ID:hFvQwo7pO
古泉「能力の一本化。これはすなわち、世界の崩壊を防ぐという事です」
キョン「……」
古泉「…ご決断ください。貴方の意志に委ねます」
キョン「俺には……どっちの味方もできない」
古泉「わかりました。双方ともに無事という事はありえません、良いですね」
キョン「……ああ」
古泉「こんな決断を迫ってしまって申し訳なく思っています」
キョン「いや、お前が悪いんじゃない」
古泉「…それでは、また放課後に」
キョン「ああ、わかった。それじゃあな」
255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:46:06.67 ID:nZLtCygcO
やっぱ色々考えるとキョンが神なんだよな
257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:48:34.27 ID:hFvQwo7pO
【教室】
キーンコーンカーンコーン
ハルヒ「ぎりぎりね」
キョン「おう、おはようハルヒ」
ハルヒ「おはよ。もうちょっと余裕もって学校来なさいよ」
キョン「すまん。明日からは気をつけるよ」
ハルヒ「うん、良い心掛けね。やっと団員としての自覚が出てきたかしら?」
キョン「かもな。ってことはそろそろ雑用から卒業させてくれても良いんじゃないか?」
ハルヒ「だーめ!アンタはSOS団に必要不可欠な雑!用!なんだから!それがアンタのアイデンティティなのよ!」
キョン「そんな満面の笑みで人の人権を踏みにじるな」
ハルヒ「ふっふーん。不満があるならちょっとは団に貢献しなさい!」ニカ
キョン「はは、そうだな。努力はするよ」
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 00:54:44.14 ID:hFvQwo7pO
キョン「…」
ハルヒ「キョン」
キョン「…」
ハルヒ「きょーん!」ぐさ
キョン「ぐお!?お前なぁ…人の背中をシャーペンで刺すな」
ハルヒ「なにぼさっとしてんの?窓の外なんか見てポケーッとして」
キョン「ん?いや、考え事をな」
ハルヒ「ふぅん?あんたの考えてることなんてしょうもない事なんでしょうけど、聞いてあげないこともないわよ」
キョン「なんだ、悩み聞いてくれるのか?」
ハルヒ「何意外そうな顔してんのよ?アタシが悩み聞いてあげたらおかしいって言うの?」
キョン「いや…優しいじゃないか、どうした?」
ハルヒ「団員のコンディションを整えてあげるのも団長の務めだからね。なんでも言いなさい」
キョン「…ああ、ありがとなハルヒ。もう少し落ち着いたら話すよ」
264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:00:11.15 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「…む。アタシが聞いてあげるって言ってるのに」
キョン「…今はまだ言えないんだ。すまん。感謝してるよ」
ハルヒ「ふーん。ま、いつでも話したくなったら話しなさい。抱え込むのは身体に毒よ」
キョン「そうだな。ありがとな、ハルヒ」
ハルヒ「フン」ぷい
キョン「……」
キョン(ダメだ、ハルヒを裏切ることなんてできない)
キョン(俺は……どうしたら良いんだ?やっぱり、俺の発言は無責任だったのか?)
キョン(佐々木……)
ハルヒ「…」
265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:03:41.54 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ(キョンが悩んでる事…やっぱり、佐々木さんの事なのかしら)
ハルヒ(…別に、キョンが誰とどんな関係だろうが構わないけど)
ハルヒ(SOS団は恋愛禁止なんだから。そこはきちっとしとかないとね)
ハルヒ(……いつまでこんな言い訳続けるつもりかしらね、アタシ)
ハルヒ「…はぁ」
266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:09:28.98 ID:hFvQwo7pO
【放課後・部室】
コンコン
キョン「…」
コンコン
ガチャ
キョン「…誰も居ない。もう始まってるのか…」
キョン「後悔することになる、か。まったくそのとおりだな、佐々木」
キョン「だけど…こうする他にどうすればよかったんだ?」
キョン「俺には分かりそうもない…相変わらず馬鹿だな俺は」
ガチャ
ハルヒ「やっほ!皆いる?…って、あれ…?キョンだけ?」
キョン「よう、ハルヒ。そうみたいだ。掃除終わったのか?」
ハルヒ「当然よ。あんなの5分もあれば終わるわ」
268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:16:39.56 ID:21JWPEle0
長門なら何とかしてくれる
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:20:36.05 ID:tdkD/4vs0
そういえば長門が居ないなw
270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:20:54.35 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「…皆、どうしたのかしらね」
キョン「きっと急用だろう。こんな日もあるさ」
ハルヒ「そっかぁ…」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン(どうすれば良い?どうすれば争いを止められる…)
ハルヒ(昨日の事…きっとキョンが悩んでるのはその事よね。聞かない方が良いのかしら…)
キョン(佐々木との事をハルヒが知ったらどうなる…)
ハルヒ(佐々木さんとの事を聞いたらどうなるの…?)
273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:28:46.14 ID:hFvQwo7pO
キョン「なぁ、ハルヒ」ハルヒ「ねぇ、キョン」
ハルヒ「!」
ハルヒ「…なによ」
キョン「いや、先に言ってくれ」
ハルヒ「……アンタが悩んでるのってさ」
キョン「……ああ」
ハルヒ「佐々木さんの事?」
キョン「……」
ハルヒ「もし、アンタがその事で悩んでるなら…あ、アタシ、聞いてあげるから」
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「すっきりしないでしょう、アンタも?アンタがうじうじしてたら、アタシも気持ち悪いし」
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:35:23.01 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「あのね?アンタが元気ないと、アタシも調子狂うのよ。SOS団員は常に体調万全でいないとだめなの。わかる?」
キョン「そうか。そうだな、すまん」
ハルヒ「アンタが元気ないと、心配なのよ」
ハルヒ「もう言う、言うわよ。こんなウジウジしたの好きじゃないし、せっかく二人なんだしね」
キョン「言う?」
ハルヒ「キョン、あんたに一度言ったことがあるわよね。恋愛なんて精神病だって」
キョン「ああ。会ったばっかりの頃だな」
ハルヒ「あたし、どうやら重症みたいよ」うる…
キョン「ハルヒ…」
ハルヒ「だから…」ぽろ
ハルヒ「!」ぐいっ
ハルヒ「だから、アタシ…すぅ…アンタの事、好きみたい」ぽろぽろ
280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:41:51.18 ID:hFvQwo7pO
キョン「……」
ハルヒ「……」ぽろぽろ
キョン(佐々木と付き合った事をハルヒに言ったら、それはもう傍観の立場ではないよな)
キョン(傍観…してくれってか、古泉)
キョン(佐々木と付き合ったことを隠すのか?)
キョン(…すまん。それは出来ない。佐々木に対しても、そしてハルヒに対しても不義理だ)
キョン(古泉、約束を破るぞ)
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「…うん」
キョン「すまん」
ハルヒ「…………うん」ぽろぽろ
281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:49:29.39 ID:hFvQwo7pO
キョン「昨日から、佐々木と付き合うことになった」
ハルヒ「そっか…そっかぁ…よかったじゃない」ぽろぽろ
キョン「だから、その告白は受け取れない。すまん、ハルヒ」
ハルヒ「……ううん。おめ…とう……よかったね、キョン…!」ぐしぐし
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「ちゃんと幸せにしてあげんのよ。アンタにはもったいないくらいの美人なんだから」
キョン「ありがとう…すまん、ハルヒ」
ハルヒ「もう謝らなくていい」
キョン「…ああ」
ハルヒ「……う…」ぽろ
ハルヒ「うぇぇん……」ぽろぽろ
284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:51:15.50 ID:lXvN/E/uO
あああぁ…
287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:54:55.13 ID:hFvQwo7pO
キョン「ハルヒ、もう泣かないでくれ」
ハルヒ「うっさい!…アタシ…ひぐ、そんなに大人じゃないの!」ぽろぽろ
ハルヒ「…悔しい……悔しいぃ…うぇぇん…」ぽろぽろ
キョン「……」
キョン(これで良かった…これで良かったはずだ)
キョン(願わくば…これで佐々木に能力が移ってくれ。頼む…)
キョン(そして…誰も傷つくことなく、戦いが終わってくれ…)
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「ごめん、ごめんキョン…!も、ちょっと…だけ…泣かせて…うぐ…」ぽろぽろ
キョン「ああ…」
289 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:55:19.93 ID:0ipU966M0
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/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄
290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:59:25.99 ID:hFvQwo7pO
ハルヒ「ぐす…」ごしごし
キョン「落ち着いたか?」
ハルヒ「…ん。ごめんねキョン、みっともない所見せちゃったわ」
キョン「いいさ。嬉しかったぞ、ハルヒ」
ハルヒ「ごめんキョン。さっきは偉そうな事言っちゃったけど」
ハルヒ「アタシはまだ子供だから、素直におめでとうって言えない…」
ハルヒ「もし願いが叶うなら…佐々木さんからアンタを取っちゃいたいくらいに」
291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 01:59:52.39 ID:sF7HthcN0
危険な発言ktkr
300 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:05:59.93 ID:hFvQwo7pO
キョン「!」
ハルヒ「だから、ごめん。今日は先に帰るわ」
キョン「…そうか。一人で大丈夫か」
ハルヒ「当たり前よ、ただ下校するだけだもん」
キョン「それもそうだな」
ハルヒ「ふふ、へんなの。言っとくけどね、これを引きずって変に気を使ったりしたら許さないわよ」
キョン「ああ、わかってる。お前は団長で、俺は団員だもんな」ニコ
ハルヒ「わかってないわね。あんたは団員であって雑用係でもあるのよ!」
キョン「はは、なんだそりゃ」
ハルヒ「じゃあ、また明日。素直におめでとうが言えるように、頭冷やして来るわ」
キョン「ああ…ありがとうな、ハルヒ」
ハルヒ「うん。…あたしこそ、ありがと、キョン」
ガチャ…
…バタン
304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:10:42.69 ID:hFvQwo7pO
キョン「……」
キョン「これで……どうなる」
キョン「争いは…戦いはどうなった…?」
キョン「佐々木。これで良かったんだよな」
キョン「古泉…すまん、約束は守れなかった」
キョン「……」
キョン「…佐々木に電話するか」
ピッ
ピピピピ…
ツー ツー ツー
306 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:11:15.10 ID:sF7HthcN0
ざわ……
307 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:12:48.95 ID:fQ7IG//MO
ハルヒぃぁぁぁぁぁああああ
309 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:14:16.10 ID:hFvQwo7pO
キョン「携帯が…通じない?」
キョン「なんだ?」
キョン「!!」
キョン「嘘だろ?」
タッタッタ
ガバッ
キョン「窓の外が暗い!まさか…嘘だろおい……」
キョン「……閉鎖空間……!!」
314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:16:37.20 ID:RpKmJIG30
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
, '´ ̄ ̄` ー-、 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ 〃" `ヽ、 \ / /" `ヽ ヽ \ -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ / ハ/ u \ハヘ //, '/ u ヽハ 、 ヽ / /" `ヽ ヽ \
|i │ l |リ\ /}_}ハ. 〃 {_{\ /リ| l │ i| //, '/ u ヽハ 、 ヽ
|i | 从 ● u ●l小N レ!小l● ● 从 |、i|〃 {_{\ u /リ| l │ i|
|i (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂li|ノ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ | レ!小l● ● 从 |、i|
| i⌒ヽ j (_.ノ ノi|__/⌒) /⌒ヽ__|ヘ u ゝ._) j /⌒i ! ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
| ヽ ヽx>、 __, イl |::::ヽ/. \ /:::::| l>,、 __, イァ/ ./⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !
| ∧__,ヘ}::ヘ三|:::::/l| |',:::::ハ ./:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、_..\ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│
| ヾ_:::ッリ :::∨:/ | | >'''´ .`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
316 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:22:18.99 ID:hFvQwo7pO
ふわっ
古泉「…お待たせしました」
キョン「古泉!これはどういうことだ?」
古泉「時間がありませんので、用件まで」
古泉「先ほどまでの争いで我々は勝利しました」
古泉「つまり、一時は能力は涼宮さんに戻ったわけです」
キョン「一時は…?いや、そんなことより誰も傷ついてないのか?お前は?怪我は?」
古泉「言ったはずです。双方が無事に済むことはないと」
キョン「…すまん」
古泉「貴方の選択は間違ってはいませんよ」
キョン「俺は…佐々木と付き合った事をハルヒに言ったんだ」
古泉「ふむ。なるほど…これで辻褄が合いますね」
320 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:27:11.51 ID:wN3O1uKJ0
電話繋がらないとかマジでびびったんだがwwww
322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:28:15.42 ID:hFvQwo7pO
古泉「今、そちらに居るのは貴方ともう一人」
キョン「佐々木か!?」
古泉「ええ、そうです。涼宮さんの葛藤の末の決断なのでしょう」
古泉「貴方をあきらめ切れなかった彼女は…貴方に最後の望みを託した」
キョン「最後?」
古泉「そう。彼女は、貴方が佐々木さんと付き合うという事を受け入れる事が出来なかった」
古泉「いえ、受け入れることはできたのでしょう。しかし、それを祝福できない自分が許せなかった」
古泉「ここからはあくまで仮説です。お話しても?」
キョン「ああ。聞かせてくれ」
古泉「結論から言いましょう」
古泉「貴方には選択する権利がある。世界を取るか、佐々木さんを取るか」
325 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:35:32.32 ID:hFvQwo7pO
キョン「そんな選択…俺に出来る訳ないだろ」
古泉「迷っている時間はありませんよ」
古泉「恐らく佐々木さんを取ったのなら、そちらで新しく世界が構築されると思います」
古泉「こちらの世界、涼宮さんの居る現実世界は確実に崩壊します」
古泉「そこに僕達が居るのかはわかりませんが、涼宮さんは存在しないでしょう。まず間違いなく」
キョン「…そんな」
古泉「貴方と佐々木さんを祝福できないのならば、自分が消えてしまおう…彼女らしいといえば彼女らしい考えです」
キョン「ハルヒが居ない世界を作れって言うのか?」
古泉「そして貴方が世界を取ったのなら」
キョン「世界を取ったら…」
古泉「その世界に、佐々木さんが居る保障はありません。存在していても、少なくとも二人のお互いに関する記憶は消えるでしょう」
327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:36:46.90 ID:iY9FRnaJ0
なんという鬼畜ルート
328 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:42:15.45 ID:hFvQwo7pO
古泉「あくまでこれは推測です。決断するのは貴方」
キョン「……佐々木を取ったら、お前達は崩壊に巻き込まれるんだろ」
古泉「そうかも知れませんね。ですが、僕達は貴方を恨みはしませんよ」
キョン「嘘をつけ。死にたいやつなんて居るか」
古泉「死ぬのは勿論怖いですが…。これは貴方の決断しだいです。貴方が決めてください」
キョン「俺は…」
古泉「おっと、もう時間がないようです。方法は以前の閉鎖空間の逆です」
古泉「佐々木さんを取るのならば、彼女に口づけを」
古泉「涼宮さんを恨まないであげてください。彼女も望んで能力を身につけた訳ではありません」
キョン「当然だ。アイツを恨むなんて事は絶対にしない」
古泉「ふふ、さすがです。それでは、お元気で…」
ふっ…
ガチャ
佐々木「キョン…」
333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:47:51.41 ID:hFvQwo7pO
佐々木「すまない。盗み聞くつもりはなかったのだが」
キョン「ああ、いいんだ。お前にも聞いていて欲しかった」
佐々木「くつくつ。あれだけ主役を忌避していたのに、こんな重責を背負うことになるとはね」
キョン「まったくだ。俺はいつから主役級の扱いになっちまったんだか」
佐々木「時間はないのだろう?」
キョン「みたいだな」
佐々木「キョン……」
キョン「佐々木……」
佐々木「いけないな、柄にもなくしんみりしてしまうね。くくっ」
キョン「佐々木、こんな時にまで無理するな。震えてるじゃないか」
佐々木「…とことん意地悪だな君は。自分が消えるかも知れないのに、怖くないはずがないだろう」
337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:51:48.35 ID:hFvQwo7pO
キョン「あと、どれくらい時間は残されているんだろうな」
佐々木「きっと…なんとなくだが、あと10分も持たないね」
キョン「短いな」
佐々木「うん、短いね」
キョン「……」
佐々木「……うん……短い」
キョン「佐々木、約束を守れなくて済まなかった」
佐々木「え?」
344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 02:56:46.35 ID:hFvQwo7pO
キョン「俺がなんとかするなんて無責任な事言っちまって、済まなかった」
佐々木「くつくつ、そんな事……気にする必要はないさ」
キョン「そういえば、ちゃんとまだ言ってなかったよな」
佐々木「よしてくれキョン。これで最後みたいだ」
キョン「佐々木」
佐々木「…うん」
キョン「愛してる」
佐々木「……うん」ぽろ
佐々木「ありがとう。私もだよ、キョン。愛してる」ぽろぽろ
352 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:03:18.00 ID:hFvQwo7pO
佐々木「キョン、少しだけ弱音を吐いても良い?」
キョン「もちろんだ。お前の彼氏だぞ?いくらでも吐いたらいいさ」
佐々木「キョン…」ぎゅ
キョン「…」ぎゅ
佐々木「怖い…消えたくない…!」うる
佐々木「私を捕まえていて…キョン、離さないで…!」ぽろぽろ
佐々木「私を…ぇぐ…す、好きでいてください、キョン…!うぅぅ…!!」ぎゅう
キョン「…佐々木」
佐々木「…ふふ、ごめんね。さぁ時間だよ。決断の時だ」
キョン「ああ。佐々木、俺の決断を恨まないでくれ」
佐々木「もちろん。恨むはずがないさ、君の彼女だよ?」
355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:06:38.51 ID:hFvQwo7pO
キョン「佐々木」
佐々木「はい」
キョン「お前を愛してる。世界よりもだ」
佐々木「…ありがとう」
キョン「目を閉じてくれるか」
佐々木「はい…」
キョン「…」すっ
ぐいっ
キョン「!」
佐々木「すまない、キョン」
362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:11:34.71 ID:hFvQwo7pO
キョン「おい、もう時間がないんだ!」
佐々木「ああ、わかっているさ」
キョン「佐々木!!!」
佐々木「済まないと思っている。本当に。でも」
キョン「ダメだ!佐々木!!」
佐々木「僕を選んでくれて本当に嬉しかった」
キョン「俺はお前を選ぶ!世界よりも、お前が大事なんだ!」
佐々木「くつくつ、キョン」
キョン「佐々木!」
佐々木「君は世界を救うスーパーヒーローに憧れていたんだろう?」
366 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:14:32.83 ID:fQ7IG//MO
あぁぁ…うわぁぁああぁぁあ
367 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:15:28.33 ID:dzMHJC550
(´;ω;`)
368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:15:52.14 ID:achRwmquO
佐々木うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:21:25.48 ID:hFvQwo7pO
佐々木「元はと言えば、僕がワガママを言わなければ誰も悲しませずに済んだんだ。責任は、僕が取る」
キョン「待ってくれ!」
佐々木「ありがとう。僕のワガママを聞いてくれて、嬉しかったよ」
キョン「もう…時間が…」
佐々木「ありがとう。さようなら、キョン」
キョン「…佐々木、身体が…」
佐々木「くく、奇妙な感覚だね。これが死か」
キョン「死ぬな!死なせるか!俺が助ける!助けるから!」ぽろぽろ
佐々木「もうお別れだ……キョン、最後は笑って別れないか?たった一日の恋人だったけど、これくらいのお願いは聞いてくれ」
キョン「く…うぐ…」ぽろぽろ
佐々木「ふふ…ありがとう」
キョン「佐々木…」ぽろぽろ
佐々木「キョン、愛していると言ってくれ、もう一度…」ぽろぽろ
キョン「ああ、何回でも言ってやる。愛してるぞ、佐々木」
佐々木「あぁ…幸せだよ、キョン、わたしも…あい…
375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:22:28.10 ID:3g5Bo0CG0
。・゚・(ノД`)・゚・。
379 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:23:02.60 ID:wN3O1uKJ0
佐々木いいいいいいいいいいいいいいいいい
387 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:30:31.14 ID:0Og5aAQFO
佐々木が…わたしって…
涙が止まらん…
388 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:31:01.14 ID:hFvQwo7pO
【朝】
キョン「…」ぱち
キョン「……」
キョン「……朝……。帰ってきたのか……」
トテトテトテ
ガチャ
妹「キョンくん!朝ー!ってあれ、起きてる」
キョン「おはよう…。なぁ、日曜日、俺が誰と出かけたか覚えてるか?」
妹「え?うーん?日曜日はキョン君家に居たよ?」
キョン「そうか。そうだったな。ありがとう」
妹「?変なキョン君…」
389 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:31:41.47 ID:sF7HthcN0
ああああああぁぁぁぁぁぁ
390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:31:54.06 ID:dzMHJC550
・・・
393 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:32:12.25 ID:5BCAW1oMO
うああうあうあああああああ
404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:36:08.16 ID:hFvQwo7pO
【学校】
古泉「おはようございます」
キョン「あぁ、おはようさん」
古泉「……気分はいかがですか?」
キョン「…気を使ってくれるな。大丈夫さ」
古泉「!」
キョン「どうやら、帰ってきたみたいだな」
古泉「…覚えてらっしゃるのですか」
キョン「ああ。良かった、忘れてなくて…。佐々木の、最後の愛情かもな」
古泉「……辛い決断をさせてしまいましたね」
キョン「いいさ。誰が悪いわけでもない」
408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:39:02.19 ID:21JWPEle0
: :: :::: ::::: ::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : ::: :::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : : :: ::: :::::::::::::::::::::: Λ_Λ . . . .: : : ::: : ::
: : : :: ::::::: :: :/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : :
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422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:44:30.10 ID:hFvQwo7pO
キョン「アイツの事を忘れて生きるくらいなら、辛かろうが死ぬまでずっと覚えていたいからな」
古泉「……言葉が見つかりません……申し訳ありません」
キョン「どういう訳か俺はこうしてアイツの事を覚えていられるんだ。ありがたい」
古泉「…きっと、最後に願望実現能力を持っていたのは佐々木さんだと思います」
キョン「佐々木が?」
古泉「ええ。貴方が能力の鍵なのですから。きっと、最後に愛の言葉を囁いたのでしょう?」
キョン「ああ…そうだった。そうだ。だから」
古泉「彼女が、せめてあなたに覚えていて欲しいと願ったんでしょう」
古泉「涼宮さんの願望を上書きする事ができないなら、せめて、と」
キョン「……そうかもな。そうだと思うよ、俺も」
キョン「ありがとな、佐々木」
433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:48:55.71 ID:hFvQwo7pO
キョン「お前にもずいぶん助けられた。感謝してるぜ、古泉」
古泉「…ありがとうございます。…強くなられましたね」
キョン「はは、きっと佐々木のおかげだ。一番強かったのはあいつだからな」
古泉「ふふ、そうかもしれませんね」
キョン「それじゃあな、また放課後に」
古泉「ええ。それでは」
スタ スタ
スタ スタ
444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:53:51.00 ID:hFvQwo7pO
【教室】
ガラガラ
キョン「よう、ハルヒ」
ハルヒ「あら、早いわね。おはよ」
キョン「ああ、おはよう」
ハルヒ「なんか目覚め良さそうね?なんかあった?」
キョン「うん?あぁ、まぁな」
ハルヒ「なによ、言いなさいよ」
キョン「はは、また今度な」
ハルヒ「え…」
キョン「さて…授業始まるぞ、ハルヒ」
ハルヒ「う、うん…」
ハルヒ(泣いてる…?)
キョン「…」ぐいっ
キョン「……ありがとうな、佐々木」
445 : ◆r3yksmPHg2 :2009/03/08(日) 03:54:23.29 ID:hFvQwo7pO
終わりです。
遅くまでお付き合いありがとうございました!
446 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:54:42.89 ID:qAOPEBYj0
なん・・・だと・・・
447 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:54:47.99 ID:sF7HthcN0
ば、バッドエンドッ……!
乙。orz
448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:54:58.14 ID:wiIkrpZaO
乙です。
450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:55:24.26 ID:nZLtCygcO
乙
やはり報われないのか
ありがとう
461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 03:55:54.91 ID:284xSKpQO
結局、ヒーローなんて居なかったんだな
469 : ◆r3yksmPHg2 :2009/03/08(日) 03:57:15.59 ID:hFvQwo7pO
救いエンドも考えてはいましたが、初志貫徹しました。
ハッピーエンド期待していた方申し訳ございません
481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/08(日) 04:02:11.52 ID:8y4EJXt5O
それでもキョンに最後には選ばれたから・・・
ワシは佐々木の最後は幸せだったと疑わないんじゃい
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この記事へのコメント
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:27: :edit佐々木キター
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:35: :edit久々の2ゲッツ!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:43: :edit佐々木ぃぃ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:44: :edit原作もこうなりそうな気がしなくもないが
それ以前に続きが出てくれないからなあ
もう驚愕はこれでいいや -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:46: :editもっともっと佐々木を!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:47: :edit鳥肌がたったのは寒いからなんだよ、うん
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:50: :editこれを低評価するやつは俺が許さない
個人的に -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:51: :editこれは泣ける…。
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:51: :editヒャッハー
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 11:55: :edit駄目駄目、全然面白くない。
くっだらねー。
恋空と変わんねぇよ。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:00: :editなどと供述しており
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:05: :edit動機はいまだ不明
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:06: :edit佐々木・・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:20: :editぷん太のおかげで佐々木が好きになりました
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:20: :editぷん太のおかげで佐々木が好きになりました
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:22: :editやっぱハルヒ嫌いじゃshine(輝け)!
とも言い切れないのがキツイ;; -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:44: :edit佐々木・・・・・・・
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 12:48: :edit救いの無い話は嫌いです・・・
-
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/03/17(火) 13:00: :editバッドエンド書ける俺かっこいいですね^^
※7さん許さなかったらどうするつもりなんすかwww
もしかして厨二な人っすかwwwマジパネェっすねwww -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:05: :editぷん太が荒しに対して本気だしてきてるから気を付けろ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:21: :edit途中のアスキーアートのタイミングが
秀逸すぎる -
名前: 通常のナナシ #JalddpaA: 2009/03/17(火) 13:24: :editアンハッピーエンドが2連続だと…ッ?!
願望実現能力とやらは枷にしかなってないな。
実際どの組織(笑)も、キョンも、身動きが取れなくなってるわけだし。
この場合、ハルヒにすら完全にはプラスに働いているように見えない。
なんという迷惑な無用の長物w -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:25: :edit携帯から書き込めないww
ぷん太ご乱心wwww
携帯厨ざまぁwwwwwww -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:28: :edit誰も悪くないってのが、余計辛いな
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:31: :editおもしろいね
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:31: :edit※○※○○なんて荒らしだよな・・・ヒャッハーやゲッターより・・・SSの感想書いとけばいいのに・・・誰とは言いませんが^^
つーかバッドエンドかな?全員ハッピーじゃないけど、終わりはさわやかだと思った。本当は甘々なのが好きだけど全部読んだよ、お疲れ様。くつくつな佐々木はこれで終わりかなー・・ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:31: :edit再確認できたな。佐々木は俺の嫁
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:42: :editこれ以上谷川をいじめないであげてください
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:51: :edit佐々木が出るSSなんて気持ち悪くて読みたくない
キョン「ハルヒ、拷問についてどう思う?」
このSSを読んでから佐々木という存在そのものが嫌いになったからね -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:55: :editおのれハルヒ!!!!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:55: :editこの作者、文才がないのに良くSSを書こうと思ったものだ。
話の内容、展開、構成、表現力、全てにおいて低レベル。腹立だしい。日本語を馬鹿にしているのだろうか。評価するのも恥ずかしい。
ぷん太はちゃんと内容を把握して載せているのだろうか?
このような低レベルな作品が続けば、サイトの質を疑われるだろう。
星☆☆☆☆☆ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 13:56: :edit※29
その人物の評価は原作読んでからにしようぜ。
SSの世界は所詮パラレルワールドなんだからさ。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 14:00: :edit※29
おまえ前もそれ言ってただろ
おまえの都合なんかどうでもいいわ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 14:09: :edit※29って…
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 14:11: :edit長門の出番がまるでない……
-
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/03/17(火) 14:11: :editキョン「死ぬな!死なせるか!俺が助ける!助けるから!」ぽろぽろ
ぽろぽろ、のところで場違いにも吹いてしまったwww
いやだってぽろぽろって…もうちょい文章力付けろよ…
展開は個人的には好きだったのでおkだが… -
名前: 通常のナナシ #2NFEem4w: 2009/03/17(火) 14:27: :edit※29
SSでキャラそのものを嫌いになるというのも全く理解出来ないが
SSをSSと割り切って読めない奴が何を思ってあのSSに手をだしたのかも
全く理解出来ない
あれは序盤からどう考えてもやばそうな感じだったし
何を期待して読んでいたんだか -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/03/17(火) 14:34: :edit佐々木人気すぎ吹いたwww
あれか、インテリで幼馴染要素があるからか。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 14:51: :edit※38
可愛くて僕っこだから -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 14:52: :edit最近古泉と佐々木が多いな…
あ、すいませんおかわり
ください -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:05: :editくつくつって何?笑い声?中二病かよ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:29: :edit佐々木の悪口は許さんぞ
原作だとくっくっだけどSSだとなぜかくつくつで表現されることが多い -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:32: :editくつくつは普通に擬音語だろ。
辞書にも載ってる。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:33: :edit佐々木×キョンのSSは見てて面白い
頼むから荒らしは消えてくれ -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/03/17(火) 15:37: :edit※42、44
激しく同意 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:51: :edit荒しかなり規制されたみたいだね
GJぷんたん
くつくつ知らないとかどんだけだよ
朝倉派だったけど佐々木に行ってしまいそうだよ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:55: :edit最後で佐々木が転校して来て、ハッピーエンドかと思った。
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 15:55: :edit※38
可愛くてボクっ娘だから -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 16:02: :edit先に本編読まずに米読んでから読むんだけど・・・バッドエンドとか書いてあるけどマジでバッドエンド?バッドエンド気味なら読みたくないんだけど・・・教えてエロイ人!
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名前: 通常のナナシ #KqigePfw: 2009/03/17(火) 16:06: :edit. .: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
Λ_Λ . . . .: : : ::: BAD ENDじゃないから読んできたらいいよ
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 16:12: :editコピペに全力で釣られる奴多すぎ
荒らしをスルーするスキル身につけないと※欄荒れる一方だぞ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 16:13: :editちょwwwwなにその意味深なAAwwwwwとりあえず読んでみるね!ありがとうエロイ人!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 16:22: :edit※47
そのへんは脳内妄想でハッピーエンドに出来るレベル -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 16:34: :edit原作でそうだからショウガナイ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 16:50: :edit乙。
あんまり秀逸な佐々木SS書くと谷川が驚愕書けなくなるぞwww -
名前: 通常のナナシ #NLJharc2: 2009/03/17(火) 17:02: :editあぁぁぁぁぁー
佐ぁぁ々ぁぁ木ぃぃ
畜生!何故佐々木さんはこんな悲しい役回り
が多いんだ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 17:03: :editキョンの最後の
ぐいっ
はなんだ??ハルヒに「ありがとうな佐々木」って言ったのか? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 17:06: :editやっぱ佐々木モノは「俺×佐々木」が一番だな
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 17:10: :edit※57
キョンが涙をぬぐって佐々木に「ありがとう」ってつぶやいたってことじゃないの? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 17:18: :editいい話だ
次あたりにハッピーな佐々木が来なきゃ嘘だ -
名前: 通常のナナシ #w8cT4O5A: 2009/03/17(火) 17:28: :edit※57
∧||∧ ぐいっ
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 17:48: :edit佐々木かわいいよ佐々木
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 17:55: :edit心理描写は普通に良識ある人たちばっかだから感情移入できていいね^^
ただ話に起伏がなくて単調だなぁ…
そもそもハルヒでこれやる必要あるのかと
なんかフツーの男女関係のもつれにしか見えない… -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 18:37: :edit最近佐々木成分が多くて素晴らしい♪
やっぱ佐々木可愛いすぎw -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 18:38: :edit※欄のスルー技術の高さに吹いたwww
佐々木かぁいいよ、佐々木 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 18:45: :edit※63
別にこういう話を書きたかったわけじゃなくて、ハルヒでSS書きたかっただけじゃね?
それに単調な話が好きなやつもいるだろ、人それぞれ。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 18:47: :edit※10-12
お前らなんなのwwwwww -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 19:17: :editつーか佐々木って誰だよ
知らんわこんなキャラ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 19:21: :edit米61
oh… -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 19:31: :edit佐々木ってだれ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 19:36: :edit>>68
春だねぇ
ハルヒってミクルスタインよりも魅力無いのに、主人公補正掛かるから鬱陶しいというか悔しいというかw -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 19:38: :edit安易に佐々木を救済するエンドに走らず、バッドのまま終わらせたのは良かったと思う。
佐々木とキョンをくっつけるのは簡単だけど、そうなるとハルヒをどう処理するかが難しい。
キョン×佐々木モノは、ハルヒをどう処理するかが書き手の力の見せ所だと思うけど、残念ながらこれまでそこに納得できるSSに出会ったことがないからなぁ。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 19:39: :editスルーしろしろ言ってる人って…いやいいやもう
「米」とか「※」とか禁止ワードにしちゃえばいいんじゃね? -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/03/17(火) 19:50: :editあぁせつねぇなぁ・・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 20:28: :edit悲しいお話ですな
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 20:28: :edit誰って・・・ぐぐれよ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 20:37: :edit次はハッピーエンドお願いね
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 20:49: :edit驚愕がこんな結末になる可能性もなくはないな…。
作者&ぷん太乙! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 21:52: :editハァ……
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 21:59: :edit>>佐々木「済まないと思っている。本当に。でも」
この台詞でどきどきキャンプのジャックバウアーを思い出した俺は負け組 -
名前: ななし #-: 2009/03/17(火) 22:04: :editうわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 22:13: :editリアルで見てたが早朝にあのエンドはきつかった。
古泉が真実を告げている描写がなかったので、単に機関がハルヒの力を使って邪魔者を消したようにしか思えなかったな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 22:15: :edit※31
そんなこと言って5つ星…
立派なツンデレだな
切ないなあ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 22:43: :edit米31で吹く俺様は雑用
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 22:53: :editひんぬ…長門はどうした?
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 23:12: :edit>>※82
まぁ古泉も末端だからな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/17(火) 23:47: :editまさか佐々木が消されるなんて・・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 00:12: :editあぁああ、佐々木ぃいいい!!(´;ω;)
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 00:42: :editこーゆーのもアリかね。
なかなか読めないテイストだったから面白かったわ。
そして佐々木人気すげぇな。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 00:54: :editどんなにご都合主義でもやっぱりハッピーエンドじゃないと・・・ヤダ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 00:58: :edit佐々木を真っ黒けに書いてた作者さんか。ちゃんと白いのもかけたのねー。見直したけど悲しいなコレはこれで。
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 01:06: :edit佐々木って誰?そんなキャラいたっけか?
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名前: #-: 2009/03/18(水) 01:10: :edit>>25をナチュラルに載せるあたりにぷん太の変態ッぷりがにじみ出てるw
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 01:51: :edit驚愕マダー、もう分裂の内容覚えてねぇよ。
もういっそのこと出来のいいSS纏めて出版しちゃえよ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 03:09: :edit米80
オレの感動が一気に笑いに変わったわww
どうしてくれうww -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 04:23: :edit荒らしほんっとうざい。。。
まじで止めて・・・ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 04:33: :editこれ、キョンならハルヒのせいにするだろ。
じゃないと、一生成長しない。
ミヨキチENDカモン -
名前: s #-: 2009/03/18(水) 10:12: :edit実際レベル低いでしょう。
盛り上がりに欠けるし、セリフ回しも一人でしゃべっている感じ。
SSだからいいだろ、みたいな作者の怠惰さが目に見えるようです。
主題が生かされていない感じが、読んだ後もずっとムズムズしてると言えばいいか。
ぞくっとする瞬間っていうか、ふっと冷静になる瞬間みたなものが必要だと思うんだけどな。
ああ、荒らしじゃないからな? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 10:13: :edit佐々木SS読んでると、
早く驚愕が読みたくなってきて困る
そろそろ出版しないと、
病欠のまま放置された長門が死んじまうww -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/03/18(水) 11:16: :edit※98
レベル低い高いは誰も聞いてないし
荒らし擁護してるも同然だぜ
無駄に煽って論争起こすなよ荒らし -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 13:29: :edit描写がかなり淡々としてたけど、短くまとまっていてよかった
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 13:32: :editなんだかハルヒとキョンの子供が
遺伝子とかガン無視で佐々木みたいになるんじゃないか
とか思えてしまうな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 14:02: :editSSとしての最低限の体裁は整っているものの、ラストの描写はいまいちパッとしない。作者、最後は手を抜いたのであろうか。感動も何も感じない、そんな呆気ない終わり方だった。
しかし、作者はSSを書き慣れているのか中々の文章表現、構成、内容だった。推敲すればもっと良作になったハズである。
この作者には期待が持てる。
星★★★★☆ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 16:53: :edit泣いた。
コメント103は何様でしょうかぁ? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 18:02: :edit書きゃあいいのさ、もっと違う何かが見たいんなら
そうやっていろんなSSが出来てきたんだしな
ああ、俺もたまにはハルヒ書いてみてえなあ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 19:15: :edit正直、最後のスレタイの使い方にはゾクッときた
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 21:50: :editなんというか、皆かっこいいな。
比べるのは良くないけど、文章の上手い下手は別問題として
このブログの下のほうにあるバレンタインの話より
こっちの話のほうがなんか読み心地が良かった。
決してハッピーエンドじゃないのに。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/18(水) 23:24: :editハルヒshineよ・・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/19(木) 02:10: :editえええええ
こんな別れ方したらもう誰とも付き合えないだろ…
キョン仙人になるしかないじゃん。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/19(木) 03:19: :edit言い方悪いが、
あまい人なんだよ、
このSSのキョンは
ヒロイン二人いる、
両方望んだら、
だれもが望む結末になんかならないのにね・・・・ -
名前: 通常のナナシ #TY.N/4k.: 2009/03/19(木) 09:30: :editキョン…
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/19(木) 16:35: :edit古泉がめっちゃいい奴だ・・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/19(木) 21:02: :editシリアスで皆良い奴なSSは珍しいな
スレタイの使い方もヤバかったw -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/20(金) 01:47: :editやはり救われないエンドは良いね
2本続けてバッドエンドをありがとう
この人の作品はいつ見ても良いね
ぷん太&作者乙 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/20(金) 15:27: :edit救われないエンドも乙だな・・・佐々木orz
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/20(金) 16:41: :edit取り乱した後、平然とした態度を貫き、愛する人と愛さなければならない人を残し、世界を救った男前さに惚れた。
って感想を書こうとしてから三日。
ケータイ厨は辛いです。
荒らしのせいなの?
どこに荒らしが出たのか分かりません。
荒らしについての記事とか作らないんですか……? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/20(金) 19:42: :edit※116
春房のせいです -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/20(金) 19:59: :edit電車の中で泣きそうになったわ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/20(金) 22:51: :edit作者ギャルゲのやりすぎじゃねーの?
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名前: 通常のナナシ #sxKIUXws: 2009/03/21(土) 20:22: :editとりあえず途中のハルヒの告白のところで
長門一筋だったのが大きく揺らいだ。
ハルヒは傍若無人すぎるイメージがあったけどイメージ一新できてよかった。
ぽろぽろとか子供っぽくてすごくよかったんだが俺だけですかそうですか。
ぷん太さんと作者さんありがとう。
素敵なSSに出会えました。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/21(土) 23:22: :edit※63
普通の男女関係のもつれに世界を救うスーパーヒーローなんて表現でたら可笑しいだろw3行で説明できそうな内容ではあるが
佐々木って誰?って言ってる人は原作読めば良いよ
アニメだけの知識でss読んでも面白く無くない?
ぷん太と作者乙! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/22(日) 03:28: :edit携帯がつながらないのはどきっとした。
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/22(日) 23:33: :edit※98
お前のハイレベルなSSが読んでみたい…。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/24(火) 01:19: :edit春厨大杉wwwwwwwwww
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/03/24(火) 08:21: :edit鏡を見ればいいと思うよ
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名前: 通常のナナシ #-: #-: 2009/04/12(日) 14:46: :editこのレベルになるとパイツァダストだろ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/04/26(日) 07:13: :edit言峰?
と思った俺。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/05/17(日) 17:57: :editえ…?
佐々木……氏んだ…の……?
……鬱だ。氏のう… -
名前: 通常のナナシ #YcotG/sE: 2009/06/26(金) 13:34: :editキョンが佐々木を覚えている限り佐々木は生きている。夢の中でしか愛を囁き合えない…それでも佐々木が望んだ事だ。
……それでも辛いわな…。
ハルヒのボケェェ!何でキョンと佐々木の恋路を邪魔するんだよ!お前に何の権利が有るんだよ!
と、心底思ってる俺は汚れてるのか? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/07/27(月) 02:33: :edit佐々木のルートのハッピ~エンドだと思ったのに
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/07/27(月) 11:24: :edit涙ぱねぇっす
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/11/11(水) 05:21: :edit悪くは無いけど良作でもない
ちょっと単調で終わりも消化不良気味
バッドエンドだから綺麗に見えて過剰評価してるように思えるんだが
バッドエンド自体を否定するわけではないけど -
名前: . #-: 2009/12/09(水) 23:47: :editバッドはバッドでも救いを持たせてほしかったなー
と思わないでもない -
文章読んで泣いたのはこれがはじめてだ 乙!!
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/03/04(木) 14:30: :edit一年ぶりに読んだけどやはりこれは俺の中でのハルヒSSベスト10に入る
またいつか読みにくるよ -
名前: 通常のナナシ #-: 2011/08/21(日) 06:31: :editかなり遅かったけど面白かった☆

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 白猫Ver.